January 21, 2013

SNSに寄せられる商品化リクエストにコメントしない訳

Twitterやfacebook等で時折商品化のリクエストを受ける。
その際には「申し訳ないけれどコメントは出来ません」と回答している。
「そういう紋切り型の回答はどうよ?」と、周りから言われることもあるのだが、
伝言ゲーム的に伝わっていく情報はキーワードが独り歩きすることが往々にしてある。

例えば、
「○○を商品化してください」というメッセージに対し
「商品化したいですね。」「検討します。」と回答すると
カワグチは○○の商品化に前向きらしい、○○が企画検討されているらしい。
→○○が商品化されるらしい。
→○○商品化!
という具合に本人が預かり知らぬうちに約束したことになっている場合がある。

ホビーショーなどのイベントも同様で
直接聞いた本人以外の周りで聞いている人たちを介して
キーワードが独り歩きを始めることがある。
特にそのような場合の伝聞は言ったことの履歴が残らないだけに
予想外の変化を見せることがある。

「□□の商品化の予定は今のところありません。」と言ったことが
「□□の商品化」という言葉だけが印象に残り、そこに聞き手の願望が加わり
商品化が予定されているらしい…という真逆の話になってしまうことすらある。

それで嘘つき認定されるのも困ってしまうし
振り回されてしまうお客様にも不利益しか残らない。

そんな経験も過去あったりするので、
SNSで聞かれたことへの回答は
申し訳ないが、絶対に誤変換が生じないぶっきらぼうなものになってしまうのである。

ということで、告知としての発信を除き、先々の商品化の予定等に関しては
その時点で公表されている以上の情報はカワグチからは出てこない、
ということでご了承くださいませ。

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January 18, 2013

伝えること、伝える方法

本ブログはTwitter、facebook、mixiを同期させている訳ですが
前回の日記に対するWeb友さんたちの反応を踏まえ
改めて読み返してみると
まぁ、あの書き方(言い方)れじゃ本意は伝わらないかなぁ…
と、一人反省会に入っていたりする訳です。

そんなことを思いながら加筆してみると

模型趣味は特別な人間の嗜みではなく、誰もが跨ぐことが出来る敷居の低いお楽しみ。

道具、時間、特別な技術が無ければ模型は楽しめないというようなことは無い訳で
自分が持っている道具で、自分が出来る範囲のことで模型趣味に臨めばいいと思う訳です。
その時に自分の出来る範囲を少し超えたところへのトライアルを加えれば
自分の出来る範囲は少しづつ広がっていく。
最初から全てを完璧にこなせる人などはいない訳で
プロモデラーと呼ばれる人たちだって初めて模型に触れた時から
スゲェ作品が作れたわけでは無い訳です。

こと、ガンプラに関しては年齢・性別・国籍に関係なく楽しめるもの。

小さな子がガンプラを作る
シニアの方がガンプラを作る
女性がガンプラを作る
外国の人がガンプラを作る

残念ながら現在は彼ら、彼女らは珍しい存在です。
かつてプラモは男児の嗜みとされてきました。
今もそう思っている人は多いでしょう。
しかし、お父さんが作る人なら小さい子も作るきっかけはあるのです。

現在カワグチは50代にありますが
否が応でも毎年齢を重ねていく訳で、確実にシニアコースに乗っている訳です。
印象として50過ぎてガンプラですか?というイメージはあるかと思いますが
カワグチよりも上の年齢の方も嗜んでらっしゃる訳で
現実は着実に高齢域までガンプラ者は及び始めており
今後その傾向は年々強まっていくはずです。

十数年前、スポーンが上陸しフィギュアブームと呼ばれた時期がありました。
その時に雑誌等では模型も含めキャラクターの立体物は全てフィギュアと総称しました。
丁度ガンダムW、エヴァがヒットした時期でもあり
キャラクタープラモはキャラクターグッズのひとつであるフィギュアのカテゴリーの一つとして
アニメファンの女性も抵抗無くキャラクタープラモを手に取るという状況がありました。
もちろん彼女らの多くは模型ファンになった訳ではありませんが
その後もSEED、タイバニ等の女性ファンが支持するキャラクターが断続的に現れ
その時々で世代替わりしながらも女性がプラモデルを手にする機会は存続しており
その中の一部はプラモ面白いかも…と思ってもらえる状況が実際にはある訳です。

現在アジア圏では情報、新製品の入荷タイミングは国内とほとんど変わりません。
ガンダムコンテンツそのものもビデオグラム、ネットを介して
海外ユーザーに届いています。
日本にいるとあまり見えてこない面はありますが
本ブログでも折々にご紹介しているように海外ユーザーのガンプラへの向き合い方は
日本人と大差は無いのです。

彼ら彼女らはそれぞれ数こそまだまだ少ないものの(少ないがために)
"模型は男児の嗜み"幻想により言葉が悪くて申し訳ありませんが"珍獣"扱いされています。
"珍獣"を"珍獣"扱いしている間は、絶対数が増えたとしても"珍獣"扱いが続く訳です。
そのような様々な"差"が平準化されなければ一般化はしない訳で
幻想に過ぎないイメージに基づく特別視こそが一般化を妨げるとカワグチは思う訳です。

上手く作ろうと思うと挫折もするし長続きしないから楽しんで作ろうよ。

やるからには上手く作りたい、失敗したくない、というのは人情です。
自分の力量は自分が一番わかっているはずなので
作っても上手くできないから…と思ったとたんに手にしていたキットは積みプラになります。

頑張ろうと思う人は上手く作るために道具を揃えます。知識を得ようとします。
そこで何となく出来るような気になってしまう人もいますが
道具や知識は使ってこそ初めてキットを形にすることが出来るのです。

そうして作り始めて上手く出来なければ模型趣味そのものを諦めてしまう人もいます。
どうすれば上手くいくのか、更に知識と道具を求めようとする人もいます。
そうしてスキルアップという修行が始まる訳ですが、
多くの人は修行が楽しいとは思わないでしょう。
修行の末に上手く出来るようになる、という見返りがあるからこそ頑張る訳です。

修行しても上手く出来ない人の中にはやはり模型趣味を諦めてしまう人もいます。
満足には際限がありませんから上手く出来るようになった人でも修行は更に続きます。
挫折に至る窪みは至るところにある訳です。

一方、パチ組みでもいいからとにかく作る…という人は
実作業を介して少なくともニッパー捌きのスキルは上がります。
ゲート跡処理のスキルも上がるでしょう。
シール貼りのスキルも上がるはずです。

そうしたルーチンの中にスミ入れくらいはしてみよう…
部分塗りくらいはしてみよう…
たまには全塗装に挑んでみよう…というトライアルが加わると
新たなスキルも手に入れることが出来る訳です。
作ることにより完成させるための思考トレーニングが行われ
スキルを応用する、スキルを組み合わせることで新たなスキルを得ることが出来ます。
考える~実践するを繰り返すことで
強迫観念による修行とは異なる意識に基づくスキルアップが可能となるのではないか、
などと思う訳です。

というようはことは口頭で話す際には多少端折りながらも触れる訳ですが
前日記のような項目だけを羅列した書き様では伝わらないですわなぁ。

書いていること自体は折々で断片的に記して(言って)きたことばかりなので
取り立てて新しいことを言ってる訳ではないんですけどね。

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June 29, 2012

夏のイベント2012(やや告知 兼 備忘録)

週が開けると世の中的には7月になっていて
今年も半分が終わっている頃合いになるのだが
"夏休み"は基本的にイベント月間でもあり、
この週末は幕張メッセで次世代WHFが行われ
カワグチ的にも出展社章をぶら下げて参加することになる。

次世代WHFを皮切りに同僚諸氏の多くは
コロコロさんのイベントやダンボール戦機のイベント対応で
キャラバンの様相を呈する訳だが
カワグチ的にはGBWC2012の各国大会への参加が始まる。

翻訳サイトを通じてこのブログをご覧になる海外モデラーさんもいらっしゃるので
確定しているイベントを記しておくと…

■GBWC上海:7/11~14
■GBWC台湾:7/19~21
■GBWC韓国:7/21~23
■GBWC香港:7/28~7/31
■GBWC北京:7/31~8/3

ちなみに上記日程はカワグチの出張旅程であり
GBWC各国大会が開催されるEXPO等のイベントの期間ではありません。

1ヶ月に5エリアというのは俺的には記録的ではあるのだが
台湾~韓国、香港~北京はそれぞれ直接移動なので或る意味楽かもしれない。
都度都度帰国して出直すのは案外しんどい訳で…。

海外に出かけると日本食が恋しくなるという方もいらっしゃるが
カワグチ的には3食中華だろうが、全編パン食だろうが
食事事情に対しては全く気にならないタイプの食志向なので
こういう時はかなり便利だったりする。

基本的に日本語でしかコミュニケーションが出来ない、という障壁はあるが
各地イベント会場でお見かけの際にはお気軽にお声掛けいただければ幸いです。

8月はそれほどの密度はないが
先日締め切らせていただいたマーカーキャンペーンの塗装講座や
キャラホビなどのイベントもある訳で
とりあえずは身体が資本ということで夏場を乗り切ろう!

などと、梅雨も明けない今から心に誓う今日この頃ではあるのです。

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March 18, 2009

MGドム アフリカ戦区運用機

諸々の作りモノ仕事が一斉に重なっていた
昨年末からの状況がようやく整理されつつある。

急な作りモノも何とかこなしながら・・・ではあるが
今年に入って仕上げたモノでは
○マスターピースZZガンダム(ソフトバンク)用の作例
○U.C.HARD GRAPH の61式戦車
○プロショップ講習会用サンプルMGガンダム2.0を3体
○新模型情報・ホビーの壷用MGガンダム2.0をパチで2体
○海外販促用1/100クリアキットを2体
○贈呈用1/100フラッグ

ということで、計8作品(パチを除く)をカウントしている。

で、今仕掛かり中ということで
●GEOさんのキャンペーン用MGドム
●モデラーズフリマ用MGザク

というMG2体を抱えている。

どちらもこの週末にかけて仕上げることになっているのだが
現実的に趣味模型に関わることが出来ない・・・
というのが気分的にイチバンシンドイ状況だったりする。

そんな状況の中で各社さんからは様々な新製品が出ている訳で
それらを横目に作りモノ仕事対応の買出しを行うというのは
まさにおあずけ状態。

出来る作業は極力前倒しの方向で
キッチリ・カッチリ仕上げていきたいもんだねぇ・・・

ちなみに仕掛かり中のMGドムは現在こんな感じだったりする。
090318

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January 28, 2009

作りモノ系備忘録

2009年、間もなく1月も終了となる。
早いもんだねぇ・・・。

昨年末から作りモノ系でずっとバタバタしてる訳だが
それは今も継続中だったりする。

■ U.C.HARD GRAPHの61式戦車はどうなったんですか?
-はい、ほぼほぼ完成なので天気のいい日につや消しコート吹いて仕上げます。

■ デアゴの安土城は作るんですか?
-はい、創刊号を買いに行けていないので定期購読と併せバックナンバーとして
 注文しましたので、趣味模型として仕事模型の合間に作ります。

■ なにやら秘密の作りモノ仕事をしているようですが、それはいつ完成ですか?
-はい、この週末で仕上げに入り2月早々に完成です。
 秘密の正体は3月頃に明らかになる予定です。

■ 模型情報用のサンプルはどうするんですか?
-はい、蔵の時のような気分で臨みますのでガチで仕上げるものはそう多くはありません。

■ 他にもいろいろ作りかけのものがあるようですが?
-はい、お仕事系では2月末にプロショップの講習会があるのでその準備と
 営業さんから頼まれた某法人さんキャンペーン用の作りモノが・・・
 趣味模型に関しては積みがいっぱいあるので仕事の合間に・・・
 ちなみに今は艦船気分7割、戦車気分3割です。

というような感じで相変わらず作りモノ三昧。
いやぁ、世の中こんな47歳はそうそういないんじゃないかなぁ(笑

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September 04, 2008

シャア専用

「機動戦士ガンダム」でシャア・アズナブルが搭乗した機体は4種ある。

先日TVの深夜番組でアニメクイズみたいなのをやっていたのだが
その時に4種の絵を見せてシャアが乗った順に並べるという問題が出ていた。
その時の出演者の反応を見ていて
ゲルググに対する印象が非常に薄いことに気付いた。

オイラのような世代にとってのゲルググは
1年戦争末期に高性能ながら配備機数の少なさ、パイロットの未熟さから
戦局を変えるには至らなかった悲運の機体というイメージで
第二次大戦ドイツのキングタイガーやMe262になぞらえ
特別な思いを感じる機体だったりする。
MSVでは06Rの上位機種としてゲルググを位置付け
"How to Build GUNDAM 2"のゲルググキャノン部隊は
コマンド・ノヴォトニーのイメージだよね・・・などと小田さんとも話していた。

しかし、冷静に考えるとフィルムを見る限りゲルググが活躍するシーンは皆無だったりする。
赤ザクはガンダムに対し対等或いは凌駕する勢いで戦ったイメージがある。
赤ズゴックは一撃でジムの腹を貫くという強さの表現があった。
ところがゲルググは脇腹を切られ、腕を切られと満身創痍で
護衛していたエルメスを守ることも出来ずいいとこ無しだったりする。
ニュータイプとして覚醒したアムロクン相手では仕方がないところなのだが
もしかしたら昨今の世の中的には
ゲルググはシャア専用の中でも一番弱い奴という印象なのかもしれない。

オサーン的には少々悲哀を感じつつ幻の名機に思いを馳せたりなんかして・・・orz

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September 02, 2008

模型の国の住人

カワグチ的には10年ほど前から"模型の国の住人"という言葉を好んで使っている。
模型が好きな人をひっくるめた総称として使いやすい・・・というか
語感が好きで使っているのだが、
そのきっかけはガイナックスのてんちょさんだったりする。

エヴァ本放送の頃に商品化の話をガイナックスさんとやっていた頃
商品企画担当のおねいさんと一緒にてんちょさんの元を訪れ
仕事の話もそこそこに模型談義をする中でてんちょさんが使っていたのが
"模型の国の人"という言い回しだった。
以来カワグチも"模型の国の住人"と微妙にアレンジして使わせてもらっている。

最近思うのだが模型の国の住人にもいろんな人種がいる。
カテゴリーで分けるというものではないのだが
オレ分類的には
原型師モデラーフィニッシャーそれに考証家コレクターというのは
スタートは同じかもしれないが、拠って立つところがやっぱり違うのかなぁ・・・
などと思ったりする。
何を当たり前のことを、という人もいるかもしれないが
同じ模型の国の住人として話しをしていても微妙な温度差を感じることがある。
どれが良い悪いとか、どれが上下なんてことは全く無い。

単純に枠で括れないのは無論で
それぞれの要素が重なっている人がほとんどだとは思う。
既知の解釈・語彙とは異なる分類なので補足しておくと
損得関係なく単純に「オレ、コレが作りてぇ!」という趣味的範疇で模型を作ってる人は
モデラーなんではないかと思う。
ここで言うフィニッシャーというのは
キットを単に完成品として仕上げる人という意味ではない。
「オレ、コレが作りてぇ!」気分は無くても作れる人という解釈。

とりあえず自分自身はモデラーだと思っている。
最近良く見る製作代行とかオークションモデラーというのはフィニッシャーだと思う。
模型誌で作例を手がけるモデラーも気分の半分くらいはフィニッシャーだと思う。
発注を受け作例を手がける全てのものが
「オレ、コレが作りてぇ!」に根差している訳ではないからね。

そういう意味では世の中にいる模型趣味の人のほとんどはモデラーということになる。
ただ、ガンプラの場合はまた微妙で
ガンプラ好き=模型好きという訳では必ずしも無い。
流行モノのひとつとして・・・
或いはキャラクターグッズのひとつがたまたまプラモだった・・・
という人も少なくないと思う。
彼らは多分コレクターエリアに近いところにいる人で
ザッピング的に模型と接するザッパーとでも称するエリアの人たちなんだろうか。

そんな分類に何の意味があるのかというと別に意味は無いのだが
仕事的な立場で考えると"模型の国の住人"も住んでるエリアで感覚差がある
というのは結構大事なことだったりするんだねぇ。

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