"How-to"嫌いだけど、全否定はしないよ
趣味世界の模型なんだから好きに作ればいいじゃん…
というのは無責任な言葉だとも思う。
趣味としてある程度志向が定まっている人ならいざ知らず
初めましての人にとっては、何をどうしていいのか、
キットの他に何を買ってくればいいのか、
その辺から模索しなければならなくなる訳で
その際に道を示してくれるガイドはやはり必要になる。
初めて訪れた土地で目的地の名称だけ知らされ駅前に放り出されたら
歩きで行けるのか、バス使うのか、タクシーで行かなきゃいけないのか
最初の段階で絶望感に見舞われることになる。
駅員さんに聞く、交番で聞く、駅前の地図を見る…
何らかの形で手掛かりを得て、初めて目的地へ行けそうな気がしてくる。
その町に住んでいる人なら誰でもが知っている場所でも
初めて訪れた人には基礎情報そのものが無い。
パーツの切り出しはニッパーがいいよ…
カッターとヤスリは用意しよう…
といった基礎情報も、初めましての人にとっては得た方がよい情報であり
その点でHow-to的なものは確かに必要ではある。
ただ、だからこそ
技法を羅列しただけの通り一遍のHow-toは迷惑だとすら感じる。
模型誌さんでツール特集やHow-to特集に人気があるのは知っている。
目的があって、手法の選択肢があって、方法論が提示される、
シンプルに作ることだけを記すとしても
個々にそんなことやってりゃ
紙幅がいくらあっても足りないことくらいはわかっている。
製作のアプローチは十人十色だから
全てをフォローできないこともわかっている。
だからって選択肢を伏せて「こうしなさい。」と言い切るのは…ねぇ。
駅前で通りすがりの人に目的地までの行き方を聞いたら
簡単な道順とともにタクシーに乗ることを薦められたとする。
運転手に目的地を告げたらワンメーターで無事着くことが出来た。
でも道はそんなに複雑じゃなく歩いて15分くらいの場所だった。
初乗り料金を支払うという負担を負うか、
15分くらいだったら歩けるぜ…と歩いていくかの判断は人によって異なる。
タクシーで行ったら工事中で遠回りさせられちゃったよ…
というようなアクシデントに見舞われるリスクだってある。
健脚な人でも、5年前の地図を頼りに行ったら道が変わってて彷徨っちまったぜ…
更新していなければ役に立たない情報だってある。
結局は受け手が与えられる情報を見極めることが出来るかどうか、
という点に帰結するのかもしれない。
ただ、その時に見極めるための材料は用する、若しくは可能性は示唆しといて欲しい訳。
右も左もわからなければ、目的への道とされるものをトレースすれば達成はできる。
"真似から始める"というのは経験を得るためには必要なことでもある。
しかし、その場合、トレースしただけでは真似る対象以上のものにはならない。
経験が浅ければ往々にして劣化コピーくらいにしかならない。
1回は真似て、2回目以降はやり易いように自己流を加えていけば
出来上がったものはコピーかもしれないが、そこには創意が蓄積する。
創意の蓄積が溜まっていけばアレンジの効果が効いてくる。
時間短縮が出来た…
精度を更に高めることが出来た…
仕上げの状態は俺の方が良くね???
効果の発露は様々だろうが、その時、それはもうその人固有のアプローチになってる。
マシーンならぬ人間は工程において思考を加えることが出来る。
辟易とする単純作業の繰り返しを簡略化する知恵も持っている。
失敗することもあるかもしれないが、
加工性の高いプラモデルは大概のことならリカバーすることが出来る。
新しい試みを行えば成否に関わらず経験の引き出しは増えていく。
引き出しが増えれば出来ることが広がってくる訳で
創意工夫の表現も広がっていくし、発想力を高める視野も広がってくる(多分)。
模型趣味の中にお楽しみポイントが増えることにもなる。
修行のようにストイックに向き合わなければならない時もあるかもしれない。
それでも訳がわからず難行苦行に向き合うのと
目的・目標を見据えて敢えて難行苦行に向き合うのでは
その意味合いは大きく異なるはず。
俺がこれだけ苦労してるんだから、お気軽にやってる奴は許せねぇ…
と、難行苦行を必要以上に励行する方もいらっしゃるが
それはもうHow-toとは異なる次元の大きなお世話。
ツール、マテリアル、キットの素性は年々日々刻々と変わっていく中で
基礎情報として知っておいた方が良いことはあるが
与えられる情報に依存しきってしまうというのもどうなんでしょう…ねぇ。
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Comments
私の場合、初めてプラモデルを作る時、何を見たかといえばプラモデルについている説明書でした。工具は歯だったり爪きりだったり身の回りにあるもの。塗料はもってなかったりで、黒マジックペンとか。
日本の緑色の戦闘機。
接着は付属の接着剤のチューブorひし形のやつ。
そんな昭和少年だった私からすると、
情報が多い今は自分にあった方法を探そうとすると、大変かもしれませんね。
私は説明書が初めに勧めるようになった水性塗料に最近興味が出てきました。こういうのは自分の今の環境があんまり匂いのするのを使いにくいとか、もしかして技術の進歩で昔より扱いやすくなってるかなという実験とかです。
作り方に「絶対」はなくって、何か作ってから次はこうしてみようとか、今作ったのを少しいじってみようとかの参考になる程度で良い気がします。
久しぶりに飛行機を作ってますが、接着剤は個人的には昔からのどろどろタイプだけじゃなくて、流し込みええよ情報はやってみて気持ちよかったです。
また乱文、失礼しました。 m(_ _)m
Posted by: にあ | January 30, 2013 07:03 PM
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Posted by: Parker Crossroads carpal tunnel doctor | February 02, 2013 02:46 PM
■ にあ様
資料や道具がなくてもとにかく作る、
というのは"好き"が直接的に現れたカタチな訳で、
"好き"なんだけど情報が気になって作れない、
というのは或る意味可哀想な気もします。
(ホントに好きなのかどうか、という見方もありますが)
やってみて自分で納得できなければ再戦する。
その時は失敗を糧にすることで納得度を高めることが出来る訳で
いくら情報と推測を組み立ててみても完成品にはならない訳です。
やってみないとわからないことは世の中にはいくらでもある訳で
食わず嫌いやガイドブック・ツーリストはもったいないなぁ…
と個人的には思います。
もちろんご本人納得の上でなら第三者がどうこう言う問題ではありませんが。
Posted by: 川口 克己 | February 14, 2013 05:02 PM
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