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June 04, 2012

U.C.HARD GRAPHという模型

20120603

U.C.HARDGRAPHという1/35スケールのフィギュアをメインとしたガンプラがある。
"戦記"を読んだ後の高揚感を拠り所にガンダムを題材とした模型を作る的なノリで
スローペースながら継続中のシリーズだったりする。

実際にはMS-IGLOOという映像作品と密接に連動したガンプラであり
イグルーとハードグラフは発信の形を変えた同体でもある。
そして、その"戦記"ともなるべき小説2篇とコミックス1篇が発売され
昨晩、新宿のロフト・プラス・ワンで出版記念トークライブが行われ
間接的な関係者ということでゲストとして招かれることになった。

三部構成約2時間のイベントだったのだが
第一部は3人の著者の執筆にまつわる話ということで
高橋昌也「機動戦士ガンダム UCハードグラフ[小説]地球連邦軍編」
吉祥寺怪人「機動戦士ガンダム UCハードグラフ[小説]ジオン公国軍編」
夏元雅人「機動戦士ガンダム U.C.HARD GRAPH 鉄の駻馬(1)」
という3氏が登壇され、吉祥寺怪人氏が進行となり
著作やガンダムに関する様々な思いや経験などが語られた。

第二部ではハードグラフの模型に関して…ということで
全編通じて進行を務める吉祥寺怪人氏の呼び込みで
デザイナーの山根公利氏、草なぎ琢仁氏、商品開発担当の江上嘉隆の3氏が登壇、
中盤からHJ誌の村瀬直志氏、モデラーの山田卓司氏とカワグチが加わり
模型的な視点でハードグラフについての話など。

第三部は再び3人の著者が登壇し、
更に今西隆志監督が加わり総括的な話から締めということになった。

文筆家、漫画家、デザイナー、エディター、モデラー、メーカーと
密接な関係ではありながら異なる畑の方々の話は
カワグチの受けた感慨で言えば、
ガンダムというフィクションの世界をそれぞれの立場でどうリアルに見せるか、
という点に集約されるんではないかということ。
(んなこと思ってねーよ、と昌也さんからは一笑に付されるだろうがw)

「アメリカ人的な言動を表現するには、日本人であるという意識を一度切り捨てて
 アメリカ人の思考で物事を考えないと書けない訳よ・・・(意訳)」
という昌也さんの言葉が全てを物語っていると思う訳で、
模型の国の住人的にはかつては当然の志向でもあった。

宇宙世紀の世界を想像し、その世界で運用される18mのヒトガタ兵器は
どんな模型的表現が出来るのだろう・・・というのがひとつのアプローチとして確かにあった。

1/35だから出来ること、というのは昨今顧みられることも少なくなった
そんなオールドタイプの模型志向なのだと俺的には思っていたりする。

人それぞれの模型との付き合い方があって構わないのだが
カワグチ個人の模型との付き合い方の根っこはそのあたりにある。

「作る楽しさ」とは折々に使われる言葉だが
「完成させるための作業」は必ずしも楽しいとは俺は思わない。
作り始める前にいろいろなことを考え、それを表現するための作業は確かに楽しい。
考えることを放棄した作業の末に得られる完成品をプラモの帰結点だとするなら
俺は30余年前に模型趣味をやめていたに違いない。

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Comments

川口様、はじめまして。
MSV-Rコンテストの「重兵員輸送車」で賞を頂きましたkeinと申します。

ハードグラフファンとして、イベントのお話を聞いてみたかったです。

微力ながら模型製作を通して応援しております!

Posted by: kein | June 12, 2012 10:36 PM

ご来場ありがとうございます。

当日の雰囲気だけになりますが
ガンダム・インフォ(http://www.gundam.info/
の方でレポートがあがってますのでご参照ください。

これからもよろしくお願いいたします。

Posted by: 川口 克己 | June 28, 2012 12:21 PM

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