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October 23, 2008

ガンプラと可動

形状・ディティールの再現と可動のバランスについてはよく論議される点ではある。
オイラ的には商業モデラー時代から形状>可動という意識が強く
作例でも固定で完成させることが多かった。
それでもガンプラに関しては可動というバリューは重要なものだと思っている。

プラモデルに"初めて"接する時に
車であれば走りスピードを競いたいというのが人情だと思うし
戦車であれば不整地を走破するダイナミズムが魅力であろう。
艦船であれば水面に浮かせ走る姿を見てみたい。
飛行機は・・・飛ばすというのは難があるのでペラを回して雰囲気を味わう。

現在ではそうした動力を伴うバリューは
ことごとくディスプレイモデルにより駆逐され
ミニ四駆にのみ根源的なお楽しみが残っている。

ガンプラの場合はTVで活躍するMSの姿をトレースするというのが
根源的なお楽しみ要素なのではないかと思う。

趣味者は自らが嗜む趣味性を正当化するために高尚さを求めるが
それはそれで当然のことであろう。
コンマ何ミリの表現にお楽しみを感じる人にとっては
モーターライズの動力モノは邪道に思えるかもしれない。

ただ、初めてプラモを手にする人にとっては
大和の艦橋トップの電探をエッチングに差し替えるよりも
風呂に浮かべて最後の出撃に思いを馳せる方が遥かに楽しいはずだ。

どっちが優れているなどと比較すること自体がナンセンスで
お楽しみの感じ方のベクトルはひとつである必要は無い。
むしろ選択肢が多い方が多様性もあるというもので
ストイックな「模型」を指向する人がいて「組立て式玩具」を楽しむ人がいる
というのがオイラ的には健全に思える。

「組立て式玩具」としての側面を失った時に新入生はいなくなる。
プララジを終え、お気軽に遊べるモーターライズの復権を心ひそかに願っているオイラがいる。

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Comments

 個人的には密かに『点灯』の復権を願っています。模型作りへの新鮮さを忘れてしまって久しいのですが、スーパーカーブーム当時、カーモデルにムギ球仕込んで光らせた時の感動というのは今でも忘れがたいんです。

ライトを光らせ、モーターで走る様を思い出すだけで…この感覚がおわかりいただけますか?

Posted by: TC | October 23, 2008 05:45 PM

■ TC 様
ライティングというのも確に心踊る要素だと思います。
最近はムギ球もすっかり見かけなくなりました。
まぁ、光源ということでは切れる心配の無いLEDがありますので
付加価値としての発光というのは見直されても良いのではないか…と、思います。

Posted by: 川口 克己 | October 23, 2008 09:56 PM

モーターにムギ球、懐かしいですね。
カーモデルもかつてはこれが当たり前でしたが、
プラモの主流はすっかりディスプレイ傾向
なのでなんだかさびしい気がします。

30代後半のガンプラ世代ですが、
ガンプラもブームのころはムギ球入れて遊んでました。

Posted by: KT | October 23, 2008 11:51 PM

発光ギミックといえば、今度発売される1/100ダブルオーガンダムのLEDユニットのコンパクトさに驚かされました。
使い方次第でいろいろと応用利きそうですね。あれは。

Posted by: コタ-2 | October 24, 2008 04:13 AM

私の場合は、モーターライズ的な可動と言うよりは、
いわゆる “ギミック” がたまらなく好きであります〜 (笑)。

Posted by: WackyBee | October 24, 2008 07:29 PM

はじめまして、AKと申しますが、1/100ダブルオーの可動について、ネット上で以下のような情報を得て、不安になりまして、コメントさせていただきます。

○腰が回転しない。
○HG版と比較すると、大幅に開脚範囲が狭い。

特に、腰が回転しないとなると、バンダイホビーサイトの新商品情報の記述は嘘となり、MGガンダムMk-Ver2.0
発売の時のように、消費者がガッカリするのは明白です。

私の場合、HGダブルオーの出来が非常に良かったので、1/100にも期待しております。なので、某大手量販店で予約し、代金も支払い済みです。よって、ネット上での情報が正しければ、非常に残念なことになってしまいます。

実際のところ、どうなのでしょうか。

Posted by: AK | November 15, 2008 05:39 AM

■ KT様
ムギ球自体が"切れる"という安定性の問題で市場からは姿を消しつつあり
扱い勝手の良さ、安定性からLEDが取って代わるようになりました。
それでも昭和の時代に模型趣味を楽しんでいた人にとっては
ある種の思いも込み込みでムギ球に郷愁のようなものを(笑)感じてしまいます。
形状、動きといった要素に加え、光というのも模型趣味的にはアリだと思うんですが。

■ コタ-2 様
色やサイズ、輝度も最近はさまざまな種類のあるLEDですが
ホビーショーでは「ユニットの別売は無いのか?」と
聞いてこられるお客様もいらっしゃいました。
目やコクピットという定番発光ポイント以外にもファイバーを取り回して
翼端灯的な発光ポイントを設けるなんてのも良いですよね。

■ WackyBee様
"ギミック"という点ではかつてのモノグラムの航空機のような
気の利いたギミックというのもありました。
モチーフに対する思い入れがないと、そういう遊び心の発露は無いと思うんですが
そういう模型に出会えるとカワグチ的には固定派ではありますが
心トキメクものがあったりします。

■ AK様
モビルスーツの可動に関してかなり大胆な可動を求められる方には
今回の腰フレームの処理に関しては大変申し訳なく思っております。

今回の仕様に関しては「作り易さ」という点に拠るものです。

オンタイムで放映されているガンダムに関しては
初心者の方でも作れる仕様という点が企画の重要なポイントとなります。

HGのダブルオーでは部品の細かさと多さから
作り難いという指摘をされるお客様もいらっしゃいました。

腰に回転軸を設ける設けないでどれほど作り易さに影響が出るのか
という点は議論の余地はあるとは思いますが
背骨にあたるフレーム部分を簡素化し強度も持たせるという観点から
今回の1/100では上半身から腰にかけて一体化を行いました。

捻りが全く無い状態では勿論ポーズをつけようにもつけられませんから
今回は青い胸部、脚の軸等に設けた可動部で動きの表現を補正するような
処理を行っています。
ホビーサイトの新製品情報に記されている可動に関する記述は
そのような機構に関する記述であったと思います。

希望されるプロショップのマイスターさんにはサンプルをお送りし
先週末には着荷していますのでお近くに該当店があれば
実際に組んだものをご覧いただくか
サイトを持ってらっしゃるショップでは既に組んだものを
アップされているところもありますので
ご参照いただき御判断いただけますと幸いです。

Posted by: 川口 克己 | November 18, 2008 07:25 PM

AKです。お答え頂き、有難うございます。
確かに、ガンプラが作り難いと思う方がいらっしゃるのは事実です。そんな事実を実際に目にしております。

私の従姉には小学2年生の男の子がいますが、彼は私がガンプラ作りを教えて以来、ガンプラに夢中になりました。

しかし、彼の親は全くガンプラに興味がなく、周りには一緒に作ってくれる、作りなれた人の存在がなく、私が彼と一緒に作る前までは、工具からしてニッパーなんて知らず、ハサミしか使ったことがない、部品とゲートの区別がつかない、説明書がよく理解できない、と、こんな有様で、ガンプラ作りに励む不慣れな人が孤独で、親身になって一緒に作ってくれる人を欲していることを、彼を通して垣間見ました。

組み立てやすいガンプラを商品化する企業努力は素晴らしいものですが、それにもまして、プロショップのマイスターさんたちをはじめ、模型店の人には、その存在がプラモ好きならば、誰にとっても身近で、近所の小さい子たち、あるいは初心者の大人でさえもがガンプラを持ち込んで、一緒にいろいろ教えてくれながら、作る手助けをしてくれるようになってほしく思います。

ところで私は彼に、ニッパーとプラモデルを1つづつ買い与え、また、塗装しなくても、きれいにシールを貼れば、グンと出来栄えが良くなることを、まず教えました。彼と私の間には、住んでる所の距離があるため、年に1回しか会えません。だから、今度会った時には、ガンダムマーカーを使ったガンプラ作りを教えたいと思います。私も幼いころ、孤独にガンプラ作ってましたから。


Posted by: AK | November 18, 2008 10:47 PM

■ AK様
作り慣れた方にとっては何でもないことでも
初めての方にとっては難解であったりということもあります。
製品作りに携わる際にそうしたことを意識しておかないと
気がついた時には誰も望まない製品を送り出すということになりかねません。

今回の件に関してはやはりご不満に思われる方も多いと思いますが
年末の需要期に例年であれば1/60クラスの商品を作るところ
分散化をというリスクを軽減する意味でも
ダブルオーでは1/100にその役割を持たせることとなりました。

普段はプラモデルに接することの無い方でも
クリスマス需要で販売店様にガンプラを求められる方もいらっしゃる。
そうした点を踏まえての初心者でも作れる…という仕様であると思っています。

AKさんのプラモデルの楽しさを他人に伝えたいというお気持ちは
私共が目指すところとまさに同じで
プラモデルというと極めて個人的でストイックな趣味だと思われる方も
少なくありませんが、私共はコミュニケーションツールとして
ガンプラに接していただきたいという気持ちも強く持っています。

まだ1年余ということで確立には至っていないプロショップに関しても
専売商品の仕入れのみを目的とされる販売店様は
おそらくメリットは感じていただけないと思います。

昨年はプロショップというものを認知していただくために
より多くの販売店様にご参加いただこうということで活動して参りましたが
今年からは本来の目的である模型に関する知識と技術を持ったマイスターさんが
いらっしゃるお店、或いは知識・技術はまだまだだけど
お客様と一緒に模型を楽しんでいこうと思っていただいている販売店様の
ご支援ができれば…ということでやっております。

ネットで商品が簡単に買える今の市場にウェットな商品売買スタイルが
果たして即しているかどうかはわかりませんが
そのようなスタイルが無くなってしまった時にはおそらく模型趣味というのは
非常に限られた人たちだけの世界になってしまうように思われます。

少なくとも今、模型に関わる業界に籍を置く身としては
無理強いすることなく模型趣味を楽しく感じてもらえる方が
一人でも増えてもらえることを願ってやみません。

これからも模型趣味を存分に楽しんでいただき
そんな気分を伝えていっていただけますようお願いいたします。

Posted by: 川口 克己 | November 20, 2008 11:33 PM

AKです。再びコメントを頂けて、有り難く思います。
何度も付きまとうようで申し訳ございませんが、1/100ダブルオーについて、もう一つだけ、気になる点がございます。
それは、胸部にもLEDユニットを仕込むスペースがあるということについてです。

おそらく、頭部も発光させるギミックを何らかの事情で商品化の過程で省略せざるを得ず、その名残が、現在の製品に存在しているのではないのでしょうか。

もし、そのような事実があるならば、誠にもったいない気がしてなりません。
ガンダムのツインアイが光るとしたら、それはガンダムが起動する、大げさに言えば、ガンダムに命が宿る様を、最も如実に表す、リアリティに富むギミックだと思います。

私は、プラモデルを説明書通りに作るくらいの技術しかないし、良い改造をひらめくような頭脳を持ちませんが、A18パーツとPCIパーツが透明であるならば、当該ギミックは実現できたのではなかろうか、と単純に考えてしまいましたが、たとえそのようにしても、やはり無理でしょうか。

いずれにしましても、当該ギミックに関して、何かご教授いただきたく、お願い申し上げる次第でございます。


Posted by: AK | November 23, 2008 11:44 PM

返信が遅くなり申し訳ありません。

胸部のスペースに関してはご想像の通りで
企画当初は3基のライティングユニットを搭載する仕様を検討していました。
最終的に2基のセットということで胸部スペースは企画の名残りということになります。

では何故、GNドライブ2基分のみの仕様になったかという点につきましては
ひとつは売価をあまり上げたくなかったという点があります。
これはオーライザーのようなオプション兵装の商品化を前提とした時に
ガンダム本体の価格はなるべく抑えておきたいということでの結果です。

カメラアイの点灯に関してはAKさんが仰ることはよくわかります。
ただ、通常LEDを点けっぱなしには出来ないのも現実で
電飾を行うと通常行っているようなシール処理での目の表現が出来ないため
消灯時はただの黒い目という状態になります。

1/60クラスであればカメラアイの大きさもある程度あるので
クリアを色付きにしておくことでそれなりの見え方もするのですが
1/100クラスではそこまでの見え方というのは少々難しいものもあります
店頭ディスプレイ等で飾られた際に、目の無いMSはお客様にどう見えるのだろうか
と危惧する気持ちは少なからずあります。

先にも記しましたが1/100に関しては初心者の方を意識した商品として
仕様を検討が行われました。
AKさん同様に思われた方で実際に検証されている方もいらっしゃいます。
可能であれば発光ユニットの別売もやってみたいというのが正直な気分ではありますが
その辺に関しては未だ検討の段階に過ぎません。
しかし、可能性に関してはいろいろと考えていきたいと思います。

Posted by: 川口 克己 | December 01, 2008 12:13 AM

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