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2017年11月 8日 (水)

おおさかホビーフェスでお伝えしたかったこと

11/3にマイドームおおさかにて第2回おおさかホビーフェスが開催されました。
ステージイベントで年末発売のPGエクシアのご紹介をしつつ
カワグチ的プラモとの付き合い方をお話した訳ですが
当日会場にいらっしゃった方はご存知の通り
PCの不調により本番のpptデータが使えず
編集途中データを使ってお話をさせていただいた次第。

本意的なところが果たして来場者さんに届いただろうか…という気持ちが拭えず、
前半の商品詳報はここで再掲するのは差し障りもあるかと思うので
後半のカワグチ語りの部分を改めて記したいと思います。

20171103ppt01_2
作りモノ仕事とは関係なくPGエクシアの成形品一式を渡されたらカワグチならどう作るか
多分素組みで完成させ、ライティングを楽しむと思うんですよ。

こんなことを言うと「なんじゃそれ?!」と言われるだろうし
話しはここで終了してしまうんですが、
ガンプラの面白いところというのはいろんなバリューを楽しめるというところだと思うんですよ。
20171103ppt02_2
プラモの場合金型で生産する訳で、物理的に省略せざるを得なくなるところもあるし
セルアニメの場合話数によって、
更に言えばパートによってメカ描写が微妙に変わったりすることもある。
演出によって全然違うメカに見えることもある訳ですが
印象に残るMSを作りたい!という欲求に対し必ずしもキットがイメージ通りではないこともある。
自分のイメージに寄せていくというのはひとつのプラモの楽しみだと思う訳です。

可変MSとか合体MSなんてのもありますが、そうした機能を再現したキットでは
純粋にギミックを楽しみたいというのもあると思うんです。

そうした欲求を実現していくというのも楽しいし、
完成すれば他人に見てもらいたいという欲求も生まれます。
その時に自分なりの解釈とかアレンジを見せ場として表現することもある。

ガンプラは今年で37年を迎えた訳ですが、その間にたくさんの商品が生み出され
コレクションアイテムという側面もあります。
20171103ppt03_2
37年の歴史の中でいろんなガンプラがある訳ですが、メインどころではこうしたシリーズがあります。
色々ブランド分けしてますが、多くの方は大きいガンダム/中くらいのガンダム/小さいガンダム
というような意識をされてるんじゃないかと思います。

今年は地上波のTVガンダムはお休みしてますがTVで新作が放映されれば
新しいユーザーを獲得するために商品展開を行います。

1/144ではHGとRGがありますが、HGはガンプラのMS種が一番多いところになりますので
比較的手軽に作れてMSをコレクションする、ディオラマで飾るといったあたりに向いてると思うんですね。
RGはこの大きさに詰め込まれたギミックを楽しむ向けだと思ってます。

MGは今ではHG級にMS種も増えてますが、基本的にはMS単体を作り込む向きだと思ってます。
或る意味模型的な楽しみが感じられるものかな…と。

で、今回のエクシアも含めたPGですが、PGは毎年新製品を出していくというものではありません。
製造技術や素材といった面で新しいモノを手にすることが出来た時、
仕様面でもこんな表現を行いたいというような実験的な気分も込々でスゲェもん作る!
というメーカーの全力投球な商品だと思ってる訳です。
だったらその全力投球を味わいたいと思う訳ですよ。

バリューによって作り分けるっていうのもアリだと思うんですよね。
ガンプラに限らず、戦車や車の模型で作り込んだものをRCとかで走らすのって抵抗ないですか?
エッチング張り巡らした艦船を水に浮かべて走らせるってのはかなり勇気要ると思います。
モーターライズというバリューもあればディスプレイというバリューもある。
プラモってそういうものだと思うんですよ。ガンプラもね。

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ホントに終わっちゃいそうな展開なので、PGはPGとしてMSとしてのエクシアだったらどうする?
というところに話を持ってって模型イベントっぽい展開に切り換えてく訳ですが
多くのモデラーさんがチャレンジするのがダメージ表現だったりします。

参考例は1年戦争初期にアフリカに降りて戦い続けてきたベテランパイロットの乗るザク。
こういう設定付けだけでも作る方向性が見えてきません?

ガンプラ以外の模型を作ったことが無い人にはピンとこないかもしれませんが
戦車でも飛行機でも車でも組み立て説明書の末にはマーキング指定と一緒に
塗装図が掲載されていて戦車だったらどこそこに展開した何とか師団の…
というような塗装例が示されてます。
F1マシンであれば〇〇年のホッケンハイムとか××年の鈴鹿とかね。
パーツを切り出し作り始める前にどの仕様を作るか選択を迫られる訳ですよ。
勿論ガンプラの説明書にも塗装図出てますが、基本的には設定カラーを表現するための図版であって
ジャブロ―の…とか、ソロモンの…とか、ア・バオア・クーの時の78ガンダムというような図示では無い。
作り始める時にどんなのを作ろうっていうのを想像するのも模型的には楽しいんです。

ちょっとダメージの話から逸れてしまいましたが、MSが被弾するとどんな感じになるか、
こういうのも想像する訳です。
何もないところで想像するのも難しいのでグーグル先生に「戦車 弾痕」とか被弾というようなワードで
画像検索してもらうといろんな画像が出てきます。

薄い装甲に着弾するとかなりベコベコになる。
これが砲塔のような厚い装甲に着弾すると割れが生じたりする。
真正面に当たれば着弾点を中心に放射状に傷や塗装の剥がれが広がる…。
そういう実例をMSなんかに持って来ると説得力が増す訳です。
スパイクアーマーは多分本体に比べても硬いだろうから割れが生じた…とかね。
正面から当たれば放射状に、角度が変われば跳弾するだろうからえぐれるだけ…とかね。
実体弾ではなくビームだったらどうなる?というのも考えてくと違った表現をしたくなります。
いろんな想像・妄想を総動員して仕上げていく、こういうのも模型的には楽しい訳です。

じゃぁ、エクシアだったらどんなだろう?

20171103ppt05_2

エクシアの装甲材質って「Eカーボン」というものらしいんですよ、設定的には。
Eカーボンなんて見たことも触ったこともないからここで想像力を総動員する。

少なくとも宇宙世紀のMSのような何とか合金というようなものではないだろうから
さっきのザクのような表現とは変わってくるんじゃないか…。
カーボンというくらいだから炭素繊維のスゲェのというようなイメージは出来る。
多分軽くて強固な装甲材なんだろうけど意外ともろかったり熱に弱いんじゃないか…
というようなことを既存知識も総動員しながら考える。

今の世の中にはCFRPなどという炭素繊維強化プラスチックなんてものもあって
オスプレイの外装とかボーイング787では機体・翼の大半がCFRPだったりする
図の青いところがそうね。
F1マシンのボディなんかもこういう材質らしいんだけど、クラッシュするとどうなるか、
金属の壊れ方とはかなり違う感じじゃないです?
こういう情報とか知識を織り込みながらエクシアリペアを仕上げるってのもアリだと思うんですよ。

20171103ppt06_2
作り始める前からどんなものを作ろうか…といろんなことを考える。
作りたい方向が決まれば完成させるために必要なツール、マテリアル、段取りが見えてくる。
キングタイガー塗るのにジャーマングレイは必要無いし、島風塗るのにデッキタンは無くていい。
ポルシェ王虎ならコーティングマストだけどバルジのヘンシェルならコーティング無しで…とか。

完成品像がイメージ出来れば最短距離でそこに向かうことが出来るから
作業スピードも効率も上がる。
完成への道のりが見えてきてその道を着実に進めて行ければ「俺スゲェじゃん!」とも思える。
そうして模型趣味が楽しくなればもう後は首までつかりましょう。

作る工程ももちろん楽しいと思います。作り始める前に想像し選択するのも結構楽しいし
段取りとかをプランニングするのも多分楽しいはずです。

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ということで、後1か月後にはPGエクシアが発売になります。
やっぱり模型的に楽しみたいよ…という方は今からどんな風に仕上げようかな…
というような想像・妄想を膨らませるておくのもいいんじゃないですかね。
どんなアプローチにも応えてくれるのがPGエクシアだと思いますので。

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PGエクシアに絡めての俺語りはこの辺で最後に告知だけ。
昨日(11/2)から梅田のロフトさんでEXPOやってます。
新製品とか重点商品はこの会場でも既にご覧になった方も多いと思いますが
企画展示的なものも含めEXPOも是非ご覧いただきたいです。

ネット上で画像とか出てるし模型誌とかでも扱うだろうから…と思ってる人もいるでしょう。
写真と現物を見るのではかなり印象が変わります。
写真だとアングルやライティングによっては別物に見えることすらあります。
模型誌さんで試作写真を掲載してもらうこと多いですが、その写真でコレジャナイ感を抱いた人が
イベントで現物見て「お、直ってるじゃん」というような感想を述べられることあります。
実は同じモノだったりするんですけどね。

それくらい印象はちょっとした条件で変わりますからお時間のある方は是非お運びください。


というような感じ。
敢えて口語調で記させていただきました。

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2017年5月31日 (水)

ライブ感と手軽さ・気軽さ

夏にG-BaseTokyoがオープン予定ということで
SNSで実演系イベントに関する振りを入れさせてもらった。
今だ全容をお伝えできないG-BaseTokyoに興味・関心を持ってもらう
というゲスい思惑も込々だったのだが、
概ね好意的に受け取って戴けている様子。

ロケーション的に行くのは難しいというご意見も勿論あり
実演系イベントに限らず配信というのも実際考えていたりはする。

ただ、G-BaseTokyoのコンテンツを企画していく中で
配信に関しては少し引っかかるところも正直ある。

有難がって見れ…などという不遜なことは夢にも思わないが
その場の空気に触れることで
思い入れを深め、感情移入が促されるという作用が生じ得る。
身近に感じてもらい機会あればいずれお台場に行ってみたい…
と思ってもらえるならば配信でG-BaseTokyoの諸々を広めていくことは
非常に有効なのだけれど、
配信で見たからわざわざ行かなくてもいいや…となると
むしろ逆効果にもなり得る。
気軽さ・手軽さは時として消費スピードを加速させ陳腐化を促す。

プラモ趣味を広めたい気持ちと陳腐化を恐れる気持ち。
その間が現実的な落としどころではあるんだろうなぁ。

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2017年1月19日 (木)

GBWC2017に向けて

GBWC2016世界決勝から早いもので1ヶ月が経った。
2017年も第7回大会として開催予定なのだけれど、
現在、運営的にはレギュレーションの見直しなども行いつつ
実施要項を検討していたりする。

例年通りのスケジュール感で実施されることになれば
7月の中国エリア予選(上海)あたりから代表選考が始まる訳で
今のタイミングだと既に作り始めている人も多いと思う。

GBWC2017に応募しようと思っている方々、
老婆心ながら"作品"を製作するに際して意識しておいた方がいいよ…。
という点が幾つかある。

折々にそうしたことはいろんなカタチで触れていくつもりだが
今回ここで記すのもその一環。

「作品の写真撮りは案外重要です」

これは日本のような予選段階で写真審査を行うエリアに限らず
本選ゲンブツ一本勝負のエリアでも言えることで、
写真を撮ることにより自分の作品を客観的に見直すことが出来る。

作っている最中には気付かなかったエラーを
写真撮りし画像を見て気付くということは多々ある。

また、コンテスト応募作品というのは他人に見てもらうことが前提となる。
その時に、作品の一番の見せ場となるメインカットをどう撮るのか…
というのはテーマを明確にするうえでも重要になる。

作品を見て様々な箇所に仕込まれたアイデアを発見するというのも
模型的な楽しさであるのは間違いないが、
それも作品のテーマあってのものだと思うし
何を見せたいのかが明確な作品というのはダイレクトに心象に響く。


ゲンブツ審査に臨み報告書等に添付する写真を撮る訳だが
どこから撮るといいのか悩む作品も毎年少なくない。

1枚のメインカットに主題が集約されていれば
その作品に込められた思いは多くの人に伝わるはず。

評価というのはそういうものだと思う訳ですよ。

フィルムカメラの時代とは違い、今は撮ったその場で確認することが出来る。
更に原寸以上のサイズで詳細を確認することもできる。
確認できたら消去したっていいし、記録として残しておいてもいい。

画像確認してエラーが見られたら修正を行う、
それくらいのスケジュール感で製作するというのはそれほど難しいことではないと思う。
後で気付いて見なかったことに…という訳にもいかんでしょう。

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2016年12月27日 (火)

おおさかホビーフェスでお伝えしたこと(抜粋)

今年の11/3 文化の日に大阪で行われた「おおさかホビーフェス」で
カワグチさんはどんな話をしてきたんですか?

というご質問を時々戴くので少し触れると
基本的には先日発売された「MG サイコザク ver.Ka」のプロモーションの一環
ということで、前半に商品に関する最新情報と開発秘話的な話を
BHCの開発担当氏を招いてお話し、
後半は「俺作るんだったらこういうこと考えるっス…」的なお話をした。

pptデータを作成し持ち込んだ訳だが、
その時に使った資料の一部をご覧戴こうかと思う訳です。

まぁ、普段いろんなところで話してることなので
「またかいな…」とおっしゃる向きはスルーの方向で。

【サンダーボルト宙域でMS飛ばせば傷だらけになるっしょ…】

20161227a

デブリが濃密に漂う空間にスゲェ速度で突っ込んだらどうなりますか?
という話です。
足回りに泥汚れは付かないでしょ、
でも、頭や肩には無数の細かい傷が付きますよね(多分)。
全塗装しない人でもちょっとした工具とガンダムマーカー(シルバー)があれば
それらしい雰囲気を出せる訳です。

今迄はRGシナンジュを題材にやってた話をMGサイコザクに持ち込んだ訳です。
「RGシナンジュ、塗装して仕上げる気にならんわぁ…」という人は多いでしょ。
でもそこに手を加えるとしたらこんな方法もあるのよ、というご提案。

【サイコザクを仕上げる時に既存のザクからパーツを持ってきたとしたら…】

20161227b

劇中でフレーム状態で試験されていたサイコザクに
外装をセットして実戦投入するシーンがありますが、
その時、完全新規の外装の他に
部分的に既存の機体のパーツも使って仕上げる…というのも
まぁ無い話では無いと思う訳です。

じゃぁ、そういうパーツに傷が付けば上から塗っている赤が剥がれて
ザクグリーンが露出することもあるよね、
もっと傷が深ければ地金の色が出てくるってのもあるんじゃない?
という表現を3つのアプローチでご紹介しました。

ちなみに上の2パターンは剥がれを塗装を乗せ方向で表現したもの、
3番目は塗膜を作り実際に剥いでいく方法で表現したものになります。

一番上が手間のかからない、以下、順に手間増えるアプローチになってますが、
言いたいことは、
求める仕上げを得るための方法は一つじゃないです。
自分に合ったやり方で正道だろうが邪道であろうが
効果が得られればいいのよ。

ということ。

そういう考え方が俺が思う「ガンプラは自由だ!」という意識なんですわ。
なお、画像中の緑文字は口頭で説明した部分になります。
  

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2016年12月17日 (土)

GBWC2016 世界決勝

明日12/18にGBWC2016の世界決勝が行われます。

今年度の世界一がそこで決まる訳ですが、
表彰式の模様は今回もネット配信されます。
GBWC公式サイトでは各エリア代表の作品がすべて出揃い
作者さんのコメントと共に掲載されています。

果たしてどの作品が第6回大会を制すのか…。

そして12/19以降、年明け頃までGFTのガンプラTOKYOでは
各エリアのファイナリスト作品が一堂に会する形で展示される予定です。

公式サイトで各作品を事前チェックし、
表彰式で結果を追い、
GFTで作品をその目で見る。

お時間のある方にはそんな楽しみ方をしていただけるとありがたいです。


The World Final of GBWC 2016 will be held on 12/18.

Although the world's best of this year will be decided there,
the awards ceremony will be delivered online this time as well.
On the GBWC official website, all the works of each area
representative are posted together with the comments of the Builders.

Which works will win in the 6th GBWC?

And since 12/19, until around the new year, GFT's GUNPLA-TOKYO
Each area finalists' works are planned to be exhibited together.

Preliminarily check each work on the official website,
know the result with the awards ceremony,
and see the work with that eye in GFT.

It would be appreciated if you have time to enjoy such a way of enjoying.

【 GBWX2016 Official Site 】
http://bandai-hobby.net/GBWC/championship.html

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2016年12月 3日 (土)

GBWCで思うこと

GBWCマレーシア代表選を以て
今年の各エリア代表が全て出そろうことになる。

本来は12/18の世界決勝を終えた後に記そうと思ったのだけれど
忘れてしまいそうなのでマレーシア代表を内定してきたところで
書いておきたいと思う。

GBWCの取材でよく聞かれるのが
「国によって作品に違いはありますか?」という質問。

ガンダムというコンテンツに対する認知・理解度は
国内外でそれほど変わらない、
というのが"模型の国"という限られた世界での現実。


模型製作スキルや使っている道具やマテリアルに関しても

ネットの普及で基本的に大きな差は無くなっている。

市場で売買されているガンプラに関しては関税もあり国内価格よりも割高で
模型趣味な人たちはある程度の収入があり比較的裕福な層の嗜みという現実はある。
彼らはSNSを使い、通販サイトを使うことで
必要な情報、知識、モノを手にする術を持っている。

少なくともガンプラを製作する環境に於いては
エリア差は平準化されつつあると言えるかもしれない。

では、彼らが作る作品に違いはあるのか、
端的に言えば「ある」。

指向的に顕著になるのが情景作品で

様々なシチュエーションを作る時に彼らが生まれ育ってきた環境というのは
潜在的にかなり影響してくる。

わかりやすい例を挙げるならば、
赤道に近い国々のコンテストで雪景色の情景作品を見ることは稀で
効果的に雪の表現を用いた作品は日本、韓国、北京あたりで見られるくらい。

もちろん雪を知らない訳ではないだろうが、

日常との関りが薄ければ表現の選択肢には上がって来にくい。
ビジュアル的に認識していても寒さという感覚は体感無しには表現しにくい。
防寒という表現は寒い所ではどうなるか、を体感し理解して初めて思い至る。

逆に密林の情景での植生や緑の濃さなどは彼らの得手と言ってよかろう。

海の碧さも日本海と太平洋では感覚差がある訳で、
それが沖縄、フィリピン、インドネシア、タイ等々
エリアが異なれば海に対するイメージも違って当たり前。

各国各エリアで目にする"街の色合い"というのがそもそも違う訳で

俺ら彼らはその中で日常を過ごしている。
色の好み、色彩表現にしてもそれは変わってきて当たり前。

グローバル云々が言われるようになって久しい。

写真一枚撮って「ね、ここがちがうでしょ」などとは言えない微妙な話だけれど
そういう微妙な感覚があるということを認識・理解しとかないと
独善的で独りよがりなグローバル認識に陥ってしまうような気がする。

少なくとも各国各エリアでガンプラ作品に接するにあたり

そうした認識は持ったうえで向き合っているつもりではいる。

宇宙空間などという自分には未知の世界を表現する時、

様々な情報を集め想像・妄想し表現するのだけれど
既知の世界を表現する場合でもそうした段取りは必要だと俺は思う。

認識を共有できなければ他人に意図を伝えることは困難な訳で

あざといかもしれないけれど
認識の共有を促すための"記号"は使った方が良い。


コンテストや展示会のような

他人に見せることを前提とした作品を作るのであれば特に。

だからと言って、GBWCの審査などをやっていて

これは〇〇であるべき…とか、△△でなければならない…
などと断定的に言うつもりもないし、
ガンプラを使い自由に表現していただくのに制限は無いのだけれど
他人に意図を共有させ得なければ共感は生まれてきにくい訳です。

GBWCは言うまでもなくガンプラの作品コンテストな訳で、
個々の作品の主題はガンプラにあるべき。

周辺のディテールや見せ方へのウェイトがガンプラよりも前に出てくると

主題たるべきものがシフトしてしまう訳で、
見せたいものは何ですか?ということになる。

俺世界観の作品、アートに類するような作品というのは多々目にする。

様々な模型歴・経験の末に辿り着いた表現の一形態として
眼を見張る作品というのは素直にスゲェと思うのだけれど、
近年その特異的な外観のみをトレースした作品もよく目にする。

傾向と対策という言葉はよく用いられるが、

安易な対策は劣化コピーにしかならない場合も少なくない。
起点を遥かに凌駕するものでなければ二番煎じの領域を超えられない訳です。
既にそこに新奇性は無い訳ですから。

近年例外も多々ある中で、基本的にガンプラは

巨大機動兵器であるロボをスケールダウンしたモデルキットである
という原点を顧みるタイミングに来ているのかもしれんなぁ…
などと漠然と思ったりする訳です。

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2016年5月 9日 (月)

端境期

静岡ホビーショーの合同展示会で
不定期現地プラモ製作を行う訳ですが、
その時に作るネタはサンダーボルトのサイコザクを考えている。

手元にあったキットを使い実際に製作に入っているのだけれど
キットをもう1セット確保しておきたいと思い、
先週から都内及び千葉北西部の行き慣れたショップさんを巡ったのだが
見事に店頭在庫なし。

アニメ版のザクとフルアーマーガンダムが出たばかりということで
従来品もあるのではないかと楽観視していたのだけれど
さすがに今週ホビーショーの真っ最中にアニメ版のサイコザクも出る訳で
コミックス版の方は売り切ってしまわれたのかもしれない。

いよいよの時は会期中に確保して製作に臨むつもりではいるが
それまでは粛々と手元のキットを使って作業を進めておくですよ。

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せっかく Instagramを使い始めたんだから…

今週は静岡HSがあるのだけれど
今迄会場の写真などはホテルに戻って画像加工してUPする、
或いは後日まとめてフォトアルバム化するというのが多く
旬を過ぎてお蔵入りというパターンも多々あった訳だけど
今回は速報的なところはインスタでの画像発信をメインにしようかと。

テキストよりはその方が発信できる情報量も多いし
出落ち系ネタや小ネタなども扱いやすい気がするからね。

残念ながらインスタとココログは連携してないのだけれど
Twitter、Facebookは連携できているので
会場の様子などはそのあたりでご覧いただけるとありがたい。

もちろん、ここでも従来型の速報は入れてきますけど…。

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2016年5月 4日 (水)

来週は静岡ホビーショー

5/11に静岡入りしてホビーショー設営、
5/12、13は業者招待日、
5/14、15が一般公開日ということでGWが明けると静岡HSモードになる。

来場者さんにとって一般公開日のお目当ての一つは合同展示会であろう。
ここ数年"BNプラモコンペ静岡出張所"の名で
バンダイナムコグループの模型趣味者有志が出展している訳だが
今年も卓を構えることになる。

ところが、今年カワグチ的には新作関係の作品が
手元にほとんど無い状態。
窮余の策ということで当サークル世話人氏に
「作りかけを持ち込んで時々卓で作るというのはアリ?」
と聞いたら「アリ」との快諾を戴いた。

もちろんバンダイブースでお客様のお相手をさせて戴くのが主業務になるのだが
今年は休憩時間など定期的に合展卓にも行き会場でプラモを作ってると思う。
工具などは一式持ち込む予定だし不足物があれば北館で調達する。
良さげなモノを見つければお試しなどもやってみるつもり。

状況次第では製作デモみたいなことになるかもしれないけど
こればっかりは蓋を開けてみないとわからない。

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