2018年2月 8日 (木)

"すいプラ (仮称 "始めました

週の半ばの水曜日にプラモ作ってリフレッシュしようよ…ということで、
ガンダムベース東京でカワグチがただガンプラを作っている企画
というのを昨日(2/7)から始めた。
基本的には毎週水曜の週イチペースでやることにしている。

何故に水曜に?
週末やってくれた方がいいんだけど…というような声もないではない。

昨今労働時間に関して各企業でも行政から様々な指導もあるらしく
水曜日を"ノー残業デー"に設定している企業も多いとも聞く。

とはいえ、「特にすることもないしなぁ…」ということで
通常業務に邁進される方も多いのが実に日本人らしいのだけれど
好きなことに時間を費やす、
自分へのご褒美の特別な時間ということにしてもいいんじゃないかなぁ…
などと思う訳です。

普段時間が無いからなぁ…ということで作れない方も多い訳で
敢えて週イチの数時間を好きなことをするために意識的に振り向ける。

そういう意味では既に忘れられつつある"なんとかフライデー"なども
そんな日に意識的に設定してもいいのかもしれない。

ガンダムベース東京での"すいプラ (仮称"に関しては
具体的に何をどうするというのが決まっている訳ではなく
毎週水曜日にカワグチがプラモを作ってるという点だけが
今のところのはっきりした決め事。
これから続けていく中でいろんなことをやりながら
企画のカタチが整っていけばいいんじゃないかなぁ…などと思っている。


ということで、"すいプラ (仮称 "始めました。
今回はガンダムベース東京限定 ゼータガンダム3号機 初期検証型 を作ります。
20180207a

作業的にはMS状態、WR状態の2パターンをそれぞれ作ることにしました。
パーツの切り出しから整形、塗装~仕上げもガンダムベース東京で行う訳ですが
普段やっているままにやってると実はかなり地味なビジュアルになる。

取説を確認しながらパーツを切り出し整形、を繰り返す。
今回マイクは付けずに黙々と作業をしていたので
状内壁面に投影された作業画像も多分何をやっていたのかわからなかったことと思う。
この辺りは今何をしてるのかが伝えられる工夫は要検討。

また、黙々と作業していると作業の邪魔になっては…ということで遠慮され声をかけにくい
という状況もあったようなので、その辺も改善点ではある。
作業中のパーツを見てもらったりツールを見てもらうのも全然構わんのだよ。

ということで昨日の成果物を一応見てもらうと…
20180207b_220180207c 20180207d20180207eと、こんな感じでやっている。
来週はペイントブースで塗装なども行えるところまではもっていきたいところ。

とりあえず始めた"すいプラ (仮称 "企画、
三日坊主ならぬ三週坊主にならぬようやっていきたい。
週中に設定しておくと出張デイズが始まってからも国内にいる率が高いからね。
週末・週明けだといなくなるから。

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2018年1月12日 (金)

好きなことを仕事にすること

好きなことを仕事にすると不幸になる…とはよく聞く話で、
好きな事だけやってて仕事として成立するとは確かに思えず
好きな思いを削ぎ落していったり我慢、妥協せざるを得ない場面は必ずある。
そういう時は好きな事だけに挫折感すら感じることもある。
その点では「好きなことを仕事にすると不幸になる」というのは一理ある。

しかし、好きな事だから諦めずにやり続けることが出来るというのも現実で、
好きな事を諦めてしまうのは、好きなことを裏切ることにもなるし
何より自分の好きという思いを裏切ることになる。
だからどんなにしんどくても頑張れるという側面はある。

1985年にバンダイに入社した自分ではあるが
多くの方はご存知の通り、入社前の大学生時代は模型誌を中心に
商業モデラーとしてそれなりの立ち位置は持っていたと思う。

しかし、入社して研修期間を終え事業部に配属になった時
当時の開発課の課長から入社前のキャリアは貴重なものではあるけど
それはあくまでも消費者という立場でのキャリアであり
メーカーの人間となった以上はこれ迄のキャリアは過去のものとして
これからは新たな気持ちで業務に臨んで欲しいと告げられた。

時代はガンプラブームと呼ばれた時期のピークも過ぎ
1983年に発売されたファミコンが猛威を振るい始めた時期。
入社年に放映されたZガンダムのプラモデル販売は後半から失速、
翌年開発に席を置いた自分はZZガンダムの番組担当として業務にあたることになる。
しかし業績は期待値には及ばず、限りある金型予算との兼合いもあり

登場MS全てを商品することは困難だった。
窮余の一策として事業部長が判断したのは従来金型を使った
アレンジデザインのMSの番組内の登用とその商品化で
ドワッジ、ディザートザク、リゲルグ等のMSが番組内で使われることになった。

この時に事業部長の指示のもと協力を仰いだのが旧知のモデルグラフィックスだった。
しかし、苦心しながらも担当してきたZZガンダムだったが
結局番組終了までに計画を満たすことは出来なかった。
ゲーマルクやクイン・マンサといったMSを商品化できなかったことも痛恨事ではあった。
そして何よりストリームベースの川口がバンダイに入ったんだから
ガンプラもこれまでと違って何か変わるはず…
という期待を抱いてくれていた人たちにも応えることが出来なかったのには
自らの非力を突き付けられた思いだった。

その後全社的な組織変更もあり、自分はホビー事業部を離れ
再びホビーに戻ってくるのは0083の最後期のタイミングで、
その後シルエットフォーミュラを経て
久々のTVシリーズとなるVガンダムの番組担当を受け持つことになる。

自分がホビー事業部から離れている間に0080や逆シャアといった
OVA、映画での新作ガンダムは作られていたが、
自分が戻ってきたころにホビー事業部の売り上げを支えていたのはBB戦士だった。
企画プレゼンテーションや予算組みもリアルガンダムはBB戦士の後塵を拝していた。
当時のホビー事業部担当役員からは
「川口が一番働いたのはバンダイに入る前だなぁ、もっと頑張ってくれよ。」
などと言われたこともある。

その頃だったと思うが事業部の酒宴の後に営業の先輩と話していて
多少の酔いもあったが号泣したことがある。
その時の理由ははっきりしている。入社から7年ほどが過ぎていたが
それまで何等実績と言えるものを出せていない自分がとにかく情けなかった。

そんな思いを抱きつつ担当したVガンダムもプラモデルシリーズは期待値には至らなかった。
ガンダムというコンテンツは当初バンダイではプラモデル商材からスタートし
その後ゲーム、カプセルトイ、カードといった商材に広がり
Vガンダムでは男児玩具部門からの商材も多数出された(SDはとりあえず別枠として)。
ファーストガンダムから14年が経過しており
全社的にも継続していくべきキャラクターとして認識されていたのが幸いしてか
Vガンダム終了後も新TVガンダムを展開することとなり紆余曲折を経てGガンダムに至る。

1994年のGガンダム誕生の過程は以前にも記しているのでそちらを参照いただきたいが
序盤のアゲインストの風を東方先生が吹き返してくれて
結果的には何とか計画に至ることが出来た。
その時にそれまでのTVシリーズを中心に商品ラインを構成するというMDとは
一線を画した商品が必要だという認識が事業部内に生じた。

当時の直属の開発課長と営業課長から
「Gガンが何とか結果を出せたし、 来年はガンプラ15周年だから
川口、お前がやりたい企画をやりたいようにやってみろよ」と言われた。
それがマスターグレードとなる訳だが、開発課長のアドバイスを貰いながら
ホビージャパンでの長期リリースを行い、
合わせて商業モデラー時代の人脈もそこで入社以来の封印を解き
外部スタッフとして協力を仰いだ。

Gガンダム後のガンダムWからは国内販売だけではなく海外展開も本格化し
ガンダム20周年以降海外でのガンプライベントも各国で開催され
自分もイベントに派遣されコンテスト審査や製作デモを行うようになる。

そして今に至る訳だが、
振り返れば好きなことをやりたくて入社して
その後の約10年間は鳴かず飛ばずで挫折感に苛まれる10年。
自分が本当にやりたいことが何時出来るという保証もない時間。
それでも続けてこれたのはとにかく模型が好きだったから。
そして模型が好きだという自分の気持ちを裏切らなかったからだと思う。

カワグチさんは好きなことを仕事に出来てずっと続けて来れたんだから幸せですよね。
そういわれることもある。
確かに今商品開発からは離れたもののイベントで各国を飛び回り
G-Base TYOというロケーションを得るに至ったガンダムというコンテンツに関わっていられる
というのは幸せなことだと思うのだが、それでも直接的にそういわれると苦笑いを禁じ得ない。

それでも模型が大好きだという気持ちが入社から32年間を支えてくれているのは間違いない。
好きなことを仕事にするというのは自分にとっては幸せな事だったんだよ。

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2018年1月11日 (木)

プラモを作り始める前のお楽しみ

プラモを作る際に途中で止まってしまう…という話はよく耳にする。
その理由は十人十色なのだけれど、
割と多いのがどういう風に作るか悩んでしまう…というものだったりする。

そういう時は予めどういうものを作りたいのか、
出来るだけ具体的にイメージすると途中で悩むことも減りますよ、とお応えしている。
そうお応えすると、それが難しいと言われることもある。

自分の場合、大概は作り始める前にどういうものを作るか決めているし
そのために必要な材料、ツールなどは用意した上で作業を始めるので
作業的にうまくいかないとか手間がかかる、表現上の試行錯誤といった状況から
作業が止まってしまうことはあるのだけれど
基本的には完成に至る道筋は一本道で、どういうものを作るかで悩むことはあまりない。

それは習慣なのか感覚の違いなのか???
と考えていてふと思ったのは
多分自分がスケールモデル先行で後からガンプラを嗜むようになったからじゃないか…
ということ。

スケールモデルの取説を見ると最終頁、
或いは別刷りで塗装・マーキング指示があるのだけれど
作り始める前にまずそこでどの車体なり機体を作るかを決める。
後期型虎壱であればノルマンディーにしようかウクライナにしようか…
ヴィットマンを乗せようか、名無し戦車兵で作るか…国防軍?親衛隊?
というような様々なイメージからの収斂で作ろうとする具体像が決まってくる。

使用する塗料も決まってくるし、ディテールの加え方も決まってくる。
そうして製作に入る前に出来あがったイメージを具体化させていくのが実際の製作になる。
そうしたシミュレーションはキットが無くても出来る訳で
新製品で来月〇〇が出ます!という情報を耳にすれば、その段階でも出来るし
んじゃ、アレが出たらこうしよう…というのは楽しみでもある。

ガンプラでも塗装・マーキング指示はあるじゃん…という声もあるだろう。
しかし、それは基本形を完成させるためのガイドであって
引き続き旧独軍戦車を例にするなら
大戦初期、車体はジャーマングレイで塗られていましたが、
中後期はダークイエローで塗装されるようになりました。
戦線によって様々な迷彩が施されましたがそこで用いられたのは
レッドブラウンとダークグリーンでした…というようなものだと思う訳です。

スケールモデルの塗装・マーキング指示のような紙面にするのであれば
サイド7での運用試験中の78はこう、アムロが持ち出して砂漠を放浪していた時はこう、
ジャブローでは、ソロモンでは、ア・バオア・クーでは…
という時期や装備を明確にしたものがあれば近似なのだけれど
RX-78-2はホンモノが無い訳で、それぞれの状況を自分なりに想像していくのが
ガンプラのお楽しみのひとつでもあると思っているし
固定化するのはナンセンスだとも思う。

ココは可動するから金属色で剥き出し感あった方がいいかな…
変形する時にココは擦れるから塗料剥げるんじゃないか…
砂漠で運用するからエアフィルター付けたい…
高速で大気圏内を飛翔するから光沢で仕上げよう…
といった様々な完成形のイメージは上記の延長線上にあると思う訳で
自分などはそういう些細な情報を盛り込んでいくことに面白さを感じていたりする。

もちろん実際に変形させてみたい、見た目がカコイイ…
というような機体の履歴と直接関係しないバリューを楽しむこともある。
それらをバリューの多様性と呼ぶなら
その多様性があるからこそ2020年には40周年を迎えるに至ることが出来ると思う訳ですよ。

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2017年12月23日 (土)

2017年最後の観劇

【ドロセラ~DROSERA~】
12/22のソワレを拝見してきました。
ドラマを見ているような濃密な90分のサスペンス。

案内によると概要は、

 舞台【サイレントメビウス】など数々の話題作を扱う細川博司が脚本&演出、
 先日Blu-rayBOX第1弾が発売されたばかりの
 【宇宙刑事シャリバン】こと渡洋史がアクション演出を担当します。
 若き役者たちに、熱い魂が注入される渾身の舞台。
 ご期待下さい!

《あらすじ》
 主人公、真島が公安から追跡を依頼されたのは
 テロリストのカリスマとして30年以上逃亡を続けている男。
 周囲の人間たちの陰謀と彼を信奉する者たちが仕掛ける罠に挑んでいく
 アクションサスペンス。

簡素な空間に椅子、テーブルといった最小限の美術。
演者さんたちの台詞と所作が全てを表現するという攻めた舞台。
文字通り指呼の間とも言える距離感で繰り広げられる舞台は
演者さんたちの息遣いすらも伝わってくるような錯覚を覚える。

時間や場所の転換もその中で行われる訳だが
屋内シーンでは演者さんたちが靴を脱いで登場したりと
様々な情報が盛り込まれることで観ている側もイメージし易く
戸惑うことなく観ることが出来る。

登場人物それぞれの第一印象が仮面であるとするなら
ストーリーが進むにつれそれぞれの仮面の下の顔が見えてくる。
欲を言うなら違う顔の時に
演者さんたちの声のトーンや所作、立ち居振る舞いが変わってくると
より状況の理解が促されるような気もする。

終了後に出演されていた鳳恵弥さんと少しお話した際に
ハンドガンを撃つ芝居は初めてだったけど、重さやバランスなどは
モデルガンとは言え持ってみないとわからない…と話されていた。

模型の国の自分的にはその辺の感覚は非常にわかる話で
フィギュアなりロボなりで銃を構えさせたりする時も
その辺は意識しておかないと観る人に違和感を感じさせるものになる。
特に機構的なところで雰囲気で構えさせたりすると
排莢口を手で塞いでしまったりという間抜けなことも起こり得る。

観劇した感想ですか?
特別な出来事に縁のない自分でも道化を演じながら
ファンタジーを必要としてるのかも知れないと思えたって感じかなぁ。

アクション演出の渡洋史さんは出演もされているので
言ってみればシャリバンの生アクションが楽しめるとも言える訳です。

公演は12/25まで。
12/24にはサプライズも用意されているらしいので気になる方は是非。
        ▼
http://stage.corich.jp/stage/88171

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2017年11月 8日 (水)

おおさかホビーフェスでお伝えしたかったこと

11/3にマイドームおおさかにて第2回おおさかホビーフェスが開催されました。
ステージイベントで年末発売のPGエクシアのご紹介をしつつ
カワグチ的プラモとの付き合い方をお話した訳ですが
当日会場にいらっしゃった方はご存知の通り
PCの不調により本番のpptデータが使えず
編集途中データを使ってお話をさせていただいた次第。

本意的なところが果たして来場者さんに届いただろうか…という気持ちが拭えず、
前半の商品詳報はここで再掲するのは差し障りもあるかと思うので
後半のカワグチ語りの部分を改めて記したいと思います。

20171103ppt01_2
作りモノ仕事とは関係なくPGエクシアの成形品一式を渡されたらカワグチならどう作るか
多分素組みで完成させ、ライティングを楽しむと思うんですよ。

こんなことを言うと「なんじゃそれ?!」と言われるだろうし
話しはここで終了してしまうんですが、
ガンプラの面白いところというのはいろんなバリューを楽しめるというところだと思うんですよ。
20171103ppt02_2
プラモの場合金型で生産する訳で、物理的に省略せざるを得なくなるところもあるし
セルアニメの場合話数によって、
更に言えばパートによってメカ描写が微妙に変わったりすることもある。
演出によって全然違うメカに見えることもある訳ですが
印象に残るMSを作りたい!という欲求に対し必ずしもキットがイメージ通りではないこともある。
自分のイメージに寄せていくというのはひとつのプラモの楽しみだと思う訳です。

可変MSとか合体MSなんてのもありますが、そうした機能を再現したキットでは
純粋にギミックを楽しみたいというのもあると思うんです。

そうした欲求を実現していくというのも楽しいし、
完成すれば他人に見てもらいたいという欲求も生まれます。
その時に自分なりの解釈とかアレンジを見せ場として表現することもある。

ガンプラは今年で37年を迎えた訳ですが、その間にたくさんの商品が生み出され
コレクションアイテムという側面もあります。
20171103ppt03_2
37年の歴史の中でいろんなガンプラがある訳ですが、メインどころではこうしたシリーズがあります。
色々ブランド分けしてますが、多くの方は大きいガンダム/中くらいのガンダム/小さいガンダム
というような意識をされてるんじゃないかと思います。

今年は地上波のTVガンダムはお休みしてますがTVで新作が放映されれば
新しいユーザーを獲得するために商品展開を行います。

1/144ではHGとRGがありますが、HGはガンプラのMS種が一番多いところになりますので
比較的手軽に作れてMSをコレクションする、ディオラマで飾るといったあたりに向いてると思うんですね。
RGはこの大きさに詰め込まれたギミックを楽しむ向けだと思ってます。

MGは今ではHG級にMS種も増えてますが、基本的にはMS単体を作り込む向きだと思ってます。
或る意味模型的な楽しみが感じられるものかな…と。

で、今回のエクシアも含めたPGですが、PGは毎年新製品を出していくというものではありません。
製造技術や素材といった面で新しいモノを手にすることが出来た時、
仕様面でもこんな表現を行いたいというような実験的な気分も込々でスゲェもん作る!
というメーカーの全力投球な商品だと思ってる訳です。
だったらその全力投球を味わいたいと思う訳ですよ。

バリューによって作り分けるっていうのもアリだと思うんですよね。
ガンプラに限らず、戦車や車の模型で作り込んだものをRCとかで走らすのって抵抗ないですか?
エッチング張り巡らした艦船を水に浮かべて走らせるってのはかなり勇気要ると思います。
モーターライズというバリューもあればディスプレイというバリューもある。
プラモってそういうものだと思うんですよ。ガンプラもね。

20171103ppt04_2
ホントに終わっちゃいそうな展開なので、PGはPGとしてMSとしてのエクシアだったらどうする?
というところに話を持ってって模型イベントっぽい展開に切り換えてく訳ですが
多くのモデラーさんがチャレンジするのがダメージ表現だったりします。

参考例は1年戦争初期にアフリカに降りて戦い続けてきたベテランパイロットの乗るザク。
こういう設定付けだけでも作る方向性が見えてきません?

ガンプラ以外の模型を作ったことが無い人にはピンとこないかもしれませんが
戦車でも飛行機でも車でも組み立て説明書の末にはマーキング指定と一緒に
塗装図が掲載されていて戦車だったらどこそこに展開した何とか師団の…
というような塗装例が示されてます。
F1マシンであれば〇〇年のホッケンハイムとか××年の鈴鹿とかね。
パーツを切り出し作り始める前にどの仕様を作るか選択を迫られる訳ですよ。
勿論ガンプラの説明書にも塗装図出てますが、基本的には設定カラーを表現するための図版であって
ジャブロ―の…とか、ソロモンの…とか、ア・バオア・クーの時の78ガンダムというような図示では無い。
作り始める時にどんなのを作ろうっていうのを想像するのも模型的には楽しいんです。

ちょっとダメージの話から逸れてしまいましたが、MSが被弾するとどんな感じになるか、
こういうのも想像する訳です。
何もないところで想像するのも難しいのでグーグル先生に「戦車 弾痕」とか被弾というようなワードで
画像検索してもらうといろんな画像が出てきます。

薄い装甲に着弾するとかなりベコベコになる。
これが砲塔のような厚い装甲に着弾すると割れが生じたりする。
真正面に当たれば着弾点を中心に放射状に傷や塗装の剥がれが広がる…。
そういう実例をMSなんかに持って来ると説得力が増す訳です。
スパイクアーマーは多分本体に比べても硬いだろうから割れが生じた…とかね。
正面から当たれば放射状に、角度が変われば跳弾するだろうからえぐれるだけ…とかね。
実体弾ではなくビームだったらどうなる?というのも考えてくと違った表現をしたくなります。
いろんな想像・妄想を総動員して仕上げていく、こういうのも模型的には楽しい訳です。

じゃぁ、エクシアだったらどんなだろう?

20171103ppt05_2

エクシアの装甲材質って「Eカーボン」というものらしいんですよ、設定的には。
Eカーボンなんて見たことも触ったこともないからここで想像力を総動員する。

少なくとも宇宙世紀のMSのような何とか合金というようなものではないだろうから
さっきのザクのような表現とは変わってくるんじゃないか…。
カーボンというくらいだから炭素繊維のスゲェのというようなイメージは出来る。
多分軽くて強固な装甲材なんだろうけど意外ともろかったり熱に弱いんじゃないか…
というようなことを既存知識も総動員しながら考える。

今の世の中にはCFRPなどという炭素繊維強化プラスチックなんてものもあって
オスプレイの外装とかボーイング787では機体・翼の大半がCFRPだったりする
図の青いところがそうね。
F1マシンのボディなんかもこういう材質らしいんだけど、クラッシュするとどうなるか、
金属の壊れ方とはかなり違う感じじゃないです?
こういう情報とか知識を織り込みながらエクシアリペアを仕上げるってのもアリだと思うんですよ。

20171103ppt06_2
作り始める前からどんなものを作ろうか…といろんなことを考える。
作りたい方向が決まれば完成させるために必要なツール、マテリアル、段取りが見えてくる。
キングタイガー塗るのにジャーマングレイは必要無いし、島風塗るのにデッキタンは無くていい。
ポルシェ王虎ならコーティングマストだけどバルジのヘンシェルならコーティング無しで…とか。

完成品像がイメージ出来れば最短距離でそこに向かうことが出来るから
作業スピードも効率も上がる。
完成への道のりが見えてきてその道を着実に進めて行ければ「俺スゲェじゃん!」とも思える。
そうして模型趣味が楽しくなればもう後は首までつかりましょう。

作る工程ももちろん楽しいと思います。作り始める前に想像し選択するのも結構楽しいし
段取りとかをプランニングするのも多分楽しいはずです。

20171103ppt07_2
ということで、後1か月後にはPGエクシアが発売になります。
やっぱり模型的に楽しみたいよ…という方は今からどんな風に仕上げようかな…
というような想像・妄想を膨らませるておくのもいいんじゃないですかね。
どんなアプローチにも応えてくれるのがPGエクシアだと思いますので。

20171103ppt08_2
PGエクシアに絡めての俺語りはこの辺で最後に告知だけ。
昨日(11/2)から梅田のロフトさんでEXPOやってます。
新製品とか重点商品はこの会場でも既にご覧になった方も多いと思いますが
企画展示的なものも含めEXPOも是非ご覧いただきたいです。

ネット上で画像とか出てるし模型誌とかでも扱うだろうから…と思ってる人もいるでしょう。
写真と現物を見るのではかなり印象が変わります。
写真だとアングルやライティングによっては別物に見えることすらあります。
模型誌さんで試作写真を掲載してもらうこと多いですが、その写真でコレジャナイ感を抱いた人が
イベントで現物見て「お、直ってるじゃん」というような感想を述べられることあります。
実は同じモノだったりするんですけどね。

それくらい印象はちょっとした条件で変わりますからお時間のある方は是非お運びください。


というような感じ。
敢えて口語調で記させていただきました。

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2017年10月28日 (土)

マーライオンはガッカリなのか?

"世界三大がっかり"という言われ方をする観光ポイントがある。
シンガポールのマーライオン公園はその3大がっかりの一翼となっているのだけれど
現在のマーライオン公園をして3大がっかりのひとつに数えるならば
たいていの観光スポットはがっかりなんじゃないかと思う。

201710281
現在のマーライオンはマリーナ・ベイ・サンズの方向に水を吐き
その姿はマーライオン像を回り込む桟橋により様々な角度から見ることが出来る。

201710282
そして現在のマーライオン公園は2002年に移築されて現在の場所に立っている訳だが
その前はどこにあったのか。


201710283
カワグチが初めてシンガポールを訪れたのは1995年頃になる。
当時はエスプラネード・ドライブという水上橋も
マリーナ・ベイ・サンズが立つ埋め立て地も無く
旧マーライオン公園はマリーナ・ベイに突き出た小さな突堤の先にマーライオンが立つ
確かにがっかりな景観だった。
マーライオン公園からはマーライオンの尻を拝むだけで
水上に出ないと水を吐く姿は間近に見ることが出来なかった。

ガンダム20周年の1997年に初めて海外での模型製作実演を行うべく
シンガポールそごうのおもちゃ売り場に訪れた時に
エスプラネード橋が完成しマーライオンの正面を見ることが出来るようになった。
けれどマリーナ・ベイを横切るエスプラネード橋によりマーライオンは
マリーナ・ベイの奥に軟禁されてるような印象を受けがっかり感は拭えなかった。

そして2002年にマーライオン公園はエスプラネード橋の外側に移築され
2010年にマリーナ・ベイ・サンズが開業して現在のような景観になった。
その後も様々に開発が進められ、いつ来ても工事中の場所が絶えないシンガポール。
これからもその姿は変化し続けることだろう。

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2017年8月24日 (木)

モビルスーツの武器を塗る時

振り返るとガンプラに関して指定色で塗装することは極めて稀で
特に武器装備関係は指定通りに塗った記憶がほとんど無い。

現在ガンダムベース東京の工房コーナーに面した
作品展示ケース内に置いてあるサイコザクなどもその例に漏れず
シュツルムファウストはダークイエローで、
ジャイアントバズは基本色ジャーマングレイで塗装している。

20170824b
このあたりの配色に関しては
色合い、ツヤに於いてMSとは異なる配色で立たせたいという気分や
自分なりに自分に課す俺ルールに準じていたりする。

武器塗装に関する俺ルール、
現実に存在しないものだからこそ自分が納得出来るガイドラインというか
作る上での法則性のようなものはある訳です。

MSの武器装備関係は歩兵携行装備という感覚で仕上げていて
バズーカやシュツルムファウストのような大口径火器は車両(機体)色
ハンドガン、サブマシンガン、アサルトライフル的な銃器などは
銃把は別として基本金属色で仕上げるようにしている。

金属色で仕上げる銃にしてもフレームのような堅牢であるべき部位と
作動系部位、マガジンのように使い捨てる場合もあるような部位では
使われている材質も変わってくるんじゃなかろうか…ということで
塗色も変えるようにしている。

マシンガンあたりだと
フレームにはアイアンにつや消し黒を混ぜたフラットダークアイアン
作動部のカバーにはスターブライトアイアン
作動部にはアイアンもしくはチタンシルバー
マガジンはファインシルバー
というような感じで塗り分けしていたりする。
で、それらを連邦、ジオンでそれぞれアレンジする訳です。

こういう塗り分けはMGのような中フレームものでも同様な感じで
更にチタンゴールドとかカーボン柄の模型用フィルムシートなども加え
配色していたりします。

90mmだの120mmの弾を撃ち出す時点で大口径火器なんだけどなぁ…
とよく思ったりもする訳ですが、そこは「らしさ」の演出、
ということで自分的には納得ラインに収まってる訳です。

こういうのは自分用のガイドラインなので
他人に押し付ける気は毛頭ないし、
ガンプラコンテストなどの審査に影響することも全く無いんですけど
自分が作っていて面白れぇと思えるのは
そういう俺ルールの中でどう表現しようか…という辺りだったりする訳です。

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2017年6月13日 (火)

マスマスホガラカ#08 ~Gガン話し 補足~

表題に「補足」と記してますが配信未見の方はまず配信をご覧くださいませ。

機動武闘伝Gガンダムはガンダム・ガンプラ史上に於いて結果的に実にエポックな作品となった。
Gガン前後の話しは植田Pのマスマスホガラカでお話しさせていただいた通りなのだが
若干補足すると当時はBB戦士全盛の時期、リアルガンダムのMDは低調で
ZZ以来7年ぶりのTVガンダムとして大きな期待と共にスタートしたVガンダム。
商品販売実績的には期待値に及ばず深刻な危機感が支配していた状況で
サンライズは今川監督を立て新たなガンダムを提示しようとした。

例年、早秋には商品ラインナップの検討に入っていたスケジュール感のもと
ポルカガンダムと称された新作ガンダムの企画は進められたのだが、
当時世間はストⅡに代表される格ゲーが趣味世界を席巻していた時代。

「これからはなぁ、戦争じゃなく格闘なんだよ。」
当時のバンダイの開発の一番エライ人の鶴の一声がそこに入る。
そして提示されたのは「世界のガンダムが覇権をかけて闘うんだ。」
と、世界各国の意匠が反映されたガンダム顔の一覧。

とりあえず植田Pは持ち帰り、自分たちは茫然自失に近い状態。
企画が白紙に戻り、サンライズでは今川監督が新たなプロットを書き上げ、我々に提示された。
その間、今川監督と南Pは本当にここまでやっていいのか?
という振り切ったアイデアを持って度々植田Pに確認されたらしい。

そうして上がったプロットを見て、間違いなく面白く熱中できる作品になるはず…という確信のもと
気を取り直して商品化に向けて走り出す。1993年11月。
通常スケジュールに比し既に2ヵ月強の遅れが出ている。
当然サンライズの現場もエライことになっているのは容易に想像できた。

Vガンダムが終了しGガンダムが始まるまで3週を特番でつなぎ
本編がスタートしたのは1994年4月末。
GWが終わるとすぐに静岡ホビーショーというタイミング。
海のモノとも山のモノともわからない新しいガンダムの見本市出展に好意的な目は無く
対面ブースで説明員がお客様に商品をご案内するというスタイルだった当時、
Gガンコーナーに立っていた自分などは4日間丸っと針のむしろ状態。

唯一の救いだったのが小学生や未就学児が映像が流れるモニターを熱心に見ながら
繰り返し流れる主題歌に合わせ歌っている姿だった。
その辺りのくだりからその後についてはいろんなところで話しているので
大筋については多くの方がご存じのとおり。

ガンダム・ガンプラ史上にあってGガンダムがエポックであったと言い切って憚らないのは
もしあの作品が新規需要層を巻き込んでの成功裏に終わらなければ
その後確実にTVガンダムはジリ貧になっていただろうということ。

Gガン後にガンダムWが作られる保証は無かった訳で、
その後のSEED、ダブルオー、オルフェンズといった
地上波放映ガンダムが存在し得たかどうかも現実的には怪しいところ。
Gガン、ウイングを以って進められた海外展開も少なくともあのタイミングではあり得ない。

ガンダムというコンテンツそのものが終焉を迎えたかどうかは断じることは出来ないし
地上波では期待薄でもOVAなどで継続されることはあったかもしれない。
しかし、OVAや劇場版といった作品は観たいという積極的な意思が無ければ
接触機会そのものが希薄となる。
好きな人のための新作で市場を広げていくことを望むのは難しい。
そうした環境下ではオワコンと見做される状態になったろうことは否定できない。

仮定の話ならSD武者頑駄無を地上波で…といった可能性も無いでは無かったかもしれないが
それでガンダムに完全に決別してしまう人も少なくは無かったろう。

商品的にもGガンダムでターゲットのセグメントを
自分自身、部内、流通ともに認識せざるを得なかったからマスターグレードは生まれた訳で、
商品戦略がそれまで通りに行われていればMG、PGといったブランドは生まれなかった可能性もある。

もしGガンという作品が無かったら…
更に言えば東方不敗登場後の盛り上がりが無かったら…
Gガンをガンダムとして認める認めないというマインドは今も一部に残っているようだが
機動武闘伝Gガンダムがガンダム・ガンプラ史に於ける中興の祖であったことは間違いない。

記録本やWebサイトなどに掲出されているスタッフリストを見ると確かに錚々たる名前が連なっている。
結果を知る人からすると失敗の余地は無いように思われるだろう。
しかし、当時関わった人たちの心情はデータ化できない訳で
ガンダムにとどめを刺すことになるかもしれないというリスクを背負いながら現実に動いていた現場に
間接的ではあるもののオンタイムで触れることが出来たという経験は実に得難いものだったと思える。

というようなことを自分などは振り返るにつれ思いを強くするのである。

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2017年5月31日 (水)

ライブ感と手軽さ・気軽さ

夏にG-BaseTokyoがオープン予定ということで
SNSで実演系イベントに関する振りを入れさせてもらった。
今だ全容をお伝えできないG-BaseTokyoに興味・関心を持ってもらう
というゲスい思惑も込々だったのだが、
概ね好意的に受け取って戴けている様子。

ロケーション的に行くのは難しいというご意見も勿論あり
実演系イベントに限らず配信というのも実際考えていたりはする。

ただ、G-BaseTokyoのコンテンツを企画していく中で
配信に関しては少し引っかかるところも正直ある。

有難がって見れ…などという不遜なことは夢にも思わないが
その場の空気に触れることで
思い入れを深め、感情移入が促されるという作用が生じ得る。
身近に感じてもらい機会あればいずれお台場に行ってみたい…
と思ってもらえるならば配信でG-BaseTokyoの諸々を広めていくことは
非常に有効なのだけれど、
配信で見たからわざわざ行かなくてもいいや…となると
むしろ逆効果にもなり得る。
気軽さ・手軽さは時として消費スピードを加速させ陳腐化を促す。

プラモ趣味を広めたい気持ちと陳腐化を恐れる気持ち。
その間が現実的な落としどころではあるんだろうなぁ。

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2017年5月29日 (月)

カッター3種


カワグチがカッターを使用する時に気にするポイントは
「切れ味」「耐久性」「取り回しの良さ」ということになるのだが
ここ1ヶ月ほどの間に3種のナイフがお道具箱の中に加わった。

20170529


■ NTカッター BD-2000(黒刃)
デザインナイフ用のBD-2000は自分で刃を折って使うタイプで
近年カワグチが頻度高めで使用している30度刃用のホルダーでも使え
切れ味が良く、切り口もきれいで細かい作業を行う際には絶大。
但し、切れ味の低下は早いようなので30度刃用ホルダーで
カッターナイフとして使用するよりも
本来のデザインナイフとして使用した方が良さそうに思える。
因みにこの替え刃は某プロモデラー氏のお薦めの言と併せ譲り受けたもの。

■ 3M Scotch チタンコートカッターPRO S型 内装用
替え刃にチタン合金コートを施すことで刃先の摩耗を防ぎ
耐久性を高めているとのことで業務用カッターとして販売されている。
刃加工も一般の替え刃よりも鋭角刃加工されているそうで
切れ味も良くなっているそうで、プラスチックの加工に使用した場合
切れ味、耐久性がどれくらい保てるのかは現在実地にて試験中。
3Mの中の人から使ってみて…とサンプルとして頂戴した。

■ 貝印 職専目透しカッター SS-110
東急ハンズ新宿店の工具フロアで見かけた刃幅6mmというスリムなカッターで
細かい作業を行う際の取り回しに良さげなスリムタイプ。
やや華奢なホルダーに強度的な不安は残るが
パワーカットするのであれば他を使用するので多分問題は無いはず。
切れ味は一般のカッターナイフと同等な印象を受ける。

というような具合で新たに使い始めたカッター3種だが
それぞれ自分の手への馴染み具合の相性というのもあるので
用途で使い分けしながら今しばらく使用感を試して(確認して)みたい。

しかし、新しいツールを手にすると心躍るのは男のサガなんだろうか。

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