2017年11月 8日 (水)

おおさかホビーフェスでお伝えしたかったこと

11/3にマイドームおおさかにて第2回おおさかホビーフェスが開催されました。
ステージイベントで年末発売のPGエクシアのご紹介をしつつ
カワグチ的プラモとの付き合い方をお話した訳ですが
当日会場にいらっしゃった方はご存知の通り
PCの不調により本番のpptデータが使えず
編集途中データを使ってお話をさせていただいた次第。

本意的なところが果たして来場者さんに届いただろうか…という気持ちが拭えず、
前半の商品詳報はここで再掲するのは差し障りもあるかと思うので
後半のカワグチ語りの部分を改めて記したいと思います。

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作りモノ仕事とは関係なくPGエクシアの成形品一式を渡されたらカワグチならどう作るか
多分素組みで完成させ、ライティングを楽しむと思うんですよ。

こんなことを言うと「なんじゃそれ?!」と言われるだろうし
話しはここで終了してしまうんですが、
ガンプラの面白いところというのはいろんなバリューを楽しめるというところだと思うんですよ。
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プラモの場合金型で生産する訳で、物理的に省略せざるを得なくなるところもあるし
セルアニメの場合話数によって、
更に言えばパートによってメカ描写が微妙に変わったりすることもある。
演出によって全然違うメカに見えることもある訳ですが
印象に残るMSを作りたい!という欲求に対し必ずしもキットがイメージ通りではないこともある。
自分のイメージに寄せていくというのはひとつのプラモの楽しみだと思う訳です。

可変MSとか合体MSなんてのもありますが、そうした機能を再現したキットでは
純粋にギミックを楽しみたいというのもあると思うんです。

そうした欲求を実現していくというのも楽しいし、
完成すれば他人に見てもらいたいという欲求も生まれます。
その時に自分なりの解釈とかアレンジを見せ場として表現することもある。

ガンプラは今年で37年を迎えた訳ですが、その間にたくさんの商品が生み出され
コレクションアイテムという側面もあります。
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37年の歴史の中でいろんなガンプラがある訳ですが、メインどころではこうしたシリーズがあります。
色々ブランド分けしてますが、多くの方は大きいガンダム/中くらいのガンダム/小さいガンダム
というような意識をされてるんじゃないかと思います。

今年は地上波のTVガンダムはお休みしてますがTVで新作が放映されれば
新しいユーザーを獲得するために商品展開を行います。

1/144ではHGとRGがありますが、HGはガンプラのMS種が一番多いところになりますので
比較的手軽に作れてMSをコレクションする、ディオラマで飾るといったあたりに向いてると思うんですね。
RGはこの大きさに詰め込まれたギミックを楽しむ向けだと思ってます。

MGは今ではHG級にMS種も増えてますが、基本的にはMS単体を作り込む向きだと思ってます。
或る意味模型的な楽しみが感じられるものかな…と。

で、今回のエクシアも含めたPGですが、PGは毎年新製品を出していくというものではありません。
製造技術や素材といった面で新しいモノを手にすることが出来た時、
仕様面でもこんな表現を行いたいというような実験的な気分も込々でスゲェもん作る!
というメーカーの全力投球な商品だと思ってる訳です。
だったらその全力投球を味わいたいと思う訳ですよ。

バリューによって作り分けるっていうのもアリだと思うんですよね。
ガンプラに限らず、戦車や車の模型で作り込んだものをRCとかで走らすのって抵抗ないですか?
エッチング張り巡らした艦船を水に浮かべて走らせるってのはかなり勇気要ると思います。
モーターライズというバリューもあればディスプレイというバリューもある。
プラモってそういうものだと思うんですよ。ガンプラもね。

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ホントに終わっちゃいそうな展開なので、PGはPGとしてMSとしてのエクシアだったらどうする?
というところに話を持ってって模型イベントっぽい展開に切り換えてく訳ですが
多くのモデラーさんがチャレンジするのがダメージ表現だったりします。

参考例は1年戦争初期にアフリカに降りて戦い続けてきたベテランパイロットの乗るザク。
こういう設定付けだけでも作る方向性が見えてきません?

ガンプラ以外の模型を作ったことが無い人にはピンとこないかもしれませんが
戦車でも飛行機でも車でも組み立て説明書の末にはマーキング指定と一緒に
塗装図が掲載されていて戦車だったらどこそこに展開した何とか師団の…
というような塗装例が示されてます。
F1マシンであれば〇〇年のホッケンハイムとか××年の鈴鹿とかね。
パーツを切り出し作り始める前にどの仕様を作るか選択を迫られる訳ですよ。
勿論ガンプラの説明書にも塗装図出てますが、基本的には設定カラーを表現するための図版であって
ジャブロ―の…とか、ソロモンの…とか、ア・バオア・クーの時の78ガンダムというような図示では無い。
作り始める時にどんなのを作ろうっていうのを想像するのも模型的には楽しいんです。

ちょっとダメージの話から逸れてしまいましたが、MSが被弾するとどんな感じになるか、
こういうのも想像する訳です。
何もないところで想像するのも難しいのでグーグル先生に「戦車 弾痕」とか被弾というようなワードで
画像検索してもらうといろんな画像が出てきます。

薄い装甲に着弾するとかなりベコベコになる。
これが砲塔のような厚い装甲に着弾すると割れが生じたりする。
真正面に当たれば着弾点を中心に放射状に傷や塗装の剥がれが広がる…。
そういう実例をMSなんかに持って来ると説得力が増す訳です。
スパイクアーマーは多分本体に比べても硬いだろうから割れが生じた…とかね。
正面から当たれば放射状に、角度が変われば跳弾するだろうからえぐれるだけ…とかね。
実体弾ではなくビームだったらどうなる?というのも考えてくと違った表現をしたくなります。
いろんな想像・妄想を総動員して仕上げていく、こういうのも模型的には楽しい訳です。

じゃぁ、エクシアだったらどんなだろう?

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エクシアの装甲材質って「Eカーボン」というものらしいんですよ、設定的には。
Eカーボンなんて見たことも触ったこともないからここで想像力を総動員する。

少なくとも宇宙世紀のMSのような何とか合金というようなものではないだろうから
さっきのザクのような表現とは変わってくるんじゃないか…。
カーボンというくらいだから炭素繊維のスゲェのというようなイメージは出来る。
多分軽くて強固な装甲材なんだろうけど意外ともろかったり熱に弱いんじゃないか…
というようなことを既存知識も総動員しながら考える。

今の世の中にはCFRPなどという炭素繊維強化プラスチックなんてものもあって
オスプレイの外装とかボーイング787では機体・翼の大半がCFRPだったりする
図の青いところがそうね。
F1マシンのボディなんかもこういう材質らしいんだけど、クラッシュするとどうなるか、
金属の壊れ方とはかなり違う感じじゃないです?
こういう情報とか知識を織り込みながらエクシアリペアを仕上げるってのもアリだと思うんですよ。

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作り始める前からどんなものを作ろうか…といろんなことを考える。
作りたい方向が決まれば完成させるために必要なツール、マテリアル、段取りが見えてくる。
キングタイガー塗るのにジャーマングレイは必要無いし、島風塗るのにデッキタンは無くていい。
ポルシェ王虎ならコーティングマストだけどバルジのヘンシェルならコーティング無しで…とか。

完成品像がイメージ出来れば最短距離でそこに向かうことが出来るから
作業スピードも効率も上がる。
完成への道のりが見えてきてその道を着実に進めて行ければ「俺スゲェじゃん!」とも思える。
そうして模型趣味が楽しくなればもう後は首までつかりましょう。

作る工程ももちろん楽しいと思います。作り始める前に想像し選択するのも結構楽しいし
段取りとかをプランニングするのも多分楽しいはずです。

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ということで、後1か月後にはPGエクシアが発売になります。
やっぱり模型的に楽しみたいよ…という方は今からどんな風に仕上げようかな…
というような想像・妄想を膨らませるておくのもいいんじゃないですかね。
どんなアプローチにも応えてくれるのがPGエクシアだと思いますので。

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PGエクシアに絡めての俺語りはこの辺で最後に告知だけ。
昨日(11/2)から梅田のロフトさんでEXPOやってます。
新製品とか重点商品はこの会場でも既にご覧になった方も多いと思いますが
企画展示的なものも含めEXPOも是非ご覧いただきたいです。

ネット上で画像とか出てるし模型誌とかでも扱うだろうから…と思ってる人もいるでしょう。
写真と現物を見るのではかなり印象が変わります。
写真だとアングルやライティングによっては別物に見えることすらあります。
模型誌さんで試作写真を掲載してもらうこと多いですが、その写真でコレジャナイ感を抱いた人が
イベントで現物見て「お、直ってるじゃん」というような感想を述べられることあります。
実は同じモノだったりするんですけどね。

それくらい印象はちょっとした条件で変わりますからお時間のある方は是非お運びください。


というような感じ。
敢えて口語調で記させていただきました。

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2017年10月28日 (土)

マーライオンはガッカリなのか?

"世界三大がっかり"という言われ方をする観光ポイントがある。
シンガポールのマーライオン公園はその3大がっかりの一翼となっているのだけれど
現在のマーライオン公園をして3大がっかりのひとつに数えるならば
たいていの観光スポットはがっかりなんじゃないかと思う。

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現在のマーライオンはマリーナ・ベイ・サンズの方向に水を吐き
その姿はマーライオン像を回り込む桟橋により様々な角度から見ることが出来る。

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そして現在のマーライオン公園は2002年に移築されて現在の場所に立っている訳だが
その前はどこにあったのか。


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カワグチが初めてシンガポールを訪れたのは1995年頃になる。
当時はエスプラネード・ドライブという水上橋も
マリーナ・ベイ・サンズが立つ埋め立て地も無く
旧マーライオン公園はマリーナ・ベイに突き出た小さな突堤の先にマーライオンが立つ
確かにがっかりな景観だった。
マーライオン公園からはマーライオンの尻を拝むだけで
水上に出ないと水を吐く姿は間近に見ることが出来なかった。

ガンダム20周年の1997年に初めて海外での模型製作実演を行うべく
シンガポールそごうのおもちゃ売り場に訪れた時に
エスプラネード橋が完成しマーライオンの正面を見ることが出来るようになった。
けれどマリーナ・ベイを横切るエスプラネード橋によりマーライオンは
マリーナ・ベイの奥に軟禁されてるような印象を受けがっかり感は拭えなかった。

そして2002年にマーライオン公園はエスプラネード橋の外側に移築され
2010年にマリーナ・ベイ・サンズが開業して現在のような景観になった。
その後も様々に開発が進められ、いつ来ても工事中の場所が絶えないシンガポール。
これからもその姿は変化し続けることだろう。

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2017年8月24日 (木)

モビルスーツの武器を塗る時

振り返るとガンプラに関して指定色で塗装することは極めて稀で
特に武器装備関係は指定通りに塗った記憶がほとんど無い。

現在ガンダムベース東京の工房コーナーに面した
作品展示ケース内に置いてあるサイコザクなどもその例に漏れず
シュツルムファウストはダークイエローで、
ジャイアントバズは基本色ジャーマングレイで塗装している。

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このあたりの配色に関しては
色合い、ツヤに於いてMSとは異なる配色で立たせたいという気分や
自分なりに自分に課す俺ルールに準じていたりする。

武器塗装に関する俺ルール、
現実に存在しないものだからこそ自分が納得出来るガイドラインというか
作る上での法則性のようなものはある訳です。

MSの武器装備関係は歩兵携行装備という感覚で仕上げていて
バズーカやシュツルムファウストのような大口径火器は車両(機体)色
ハンドガン、サブマシンガン、アサルトライフル的な銃器などは
銃把は別として基本金属色で仕上げるようにしている。

金属色で仕上げる銃にしてもフレームのような堅牢であるべき部位と
作動系部位、マガジンのように使い捨てる場合もあるような部位では
使われている材質も変わってくるんじゃなかろうか…ということで
塗色も変えるようにしている。

マシンガンあたりだと
フレームにはアイアンにつや消し黒を混ぜたフラットダークアイアン
作動部のカバーにはスターブライトアイアン
作動部にはアイアンもしくはチタンシルバー
マガジンはファインシルバー
というような感じで塗り分けしていたりする。
で、それらを連邦、ジオンでそれぞれアレンジする訳です。

こういう塗り分けはMGのような中フレームものでも同様な感じで
更にチタンゴールドとかカーボン柄の模型用フィルムシートなども加え
配色していたりします。

90mmだの120mmの弾を撃ち出す時点で大口径火器なんだけどなぁ…
とよく思ったりもする訳ですが、そこは「らしさ」の演出、
ということで自分的には納得ラインに収まってる訳です。

こういうのは自分用のガイドラインなので
他人に押し付ける気は毛頭ないし、
ガンプラコンテストなどの審査に影響することも全く無いんですけど
自分が作っていて面白れぇと思えるのは
そういう俺ルールの中でどう表現しようか…という辺りだったりする訳です。

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2017年6月13日 (火)

マスマスホガラカ#08 ~Gガン話し 補足~

表題に「補足」と記してますが配信未見の方はまず配信をご覧くださいませ。

機動武闘伝Gガンダムはガンダム・ガンプラ史上に於いて結果的に実にエポックな作品となった。
Gガン前後の話しは植田Pのマスマスホガラカでお話しさせていただいた通りなのだが
若干補足すると当時はBB戦士全盛の時期、リアルガンダムのMDは低調で
ZZ以来7年ぶりのTVガンダムとして大きな期待と共にスタートしたVガンダム。
商品販売実績的には期待値に及ばず深刻な危機感が支配していた状況で
サンライズは今川監督を立て新たなガンダムを提示しようとした。

例年、早秋には商品ラインナップの検討に入っていたスケジュール感のもと
ポルカガンダムと称された新作ガンダムの企画は進められたのだが、
当時世間はストⅡに代表される格ゲーが趣味世界を席巻していた時代。

「これからはなぁ、戦争じゃなく格闘なんだよ。」
当時のバンダイの開発の一番エライ人の鶴の一声がそこに入る。
そして提示されたのは「世界のガンダムが覇権をかけて闘うんだ。」
と、世界各国の意匠が反映されたガンダム顔の一覧。

とりあえず植田Pは持ち帰り、自分たちは茫然自失に近い状態。
企画が白紙に戻り、サンライズでは今川監督が新たなプロットを書き上げ、我々に提示された。
その間、今川監督と南Pは本当にここまでやっていいのか?
という振り切ったアイデアを持って度々植田Pに確認されたらしい。

そうして上がったプロットを見て、間違いなく面白く熱中できる作品になるはず…という確信のもと
気を取り直して商品化に向けて走り出す。1993年11月。
通常スケジュールに比し既に2ヵ月強の遅れが出ている。
当然サンライズの現場もエライことになっているのは容易に想像できた。

Vガンダムが終了しGガンダムが始まるまで3週を特番でつなぎ
本編がスタートしたのは1994年4月末。
GWが終わるとすぐに静岡ホビーショーというタイミング。
海のモノとも山のモノともわからない新しいガンダムの見本市出展に好意的な目は無く
対面ブースで説明員がお客様に商品をご案内するというスタイルだった当時、
Gガンコーナーに立っていた自分などは4日間丸っと針のむしろ状態。

唯一の救いだったのが小学生や未就学児が映像が流れるモニターを熱心に見ながら
繰り返し流れる主題歌に合わせ歌っている姿だった。
その辺りのくだりからその後についてはいろんなところで話しているので
大筋については多くの方がご存じのとおり。

ガンダム・ガンプラ史上にあってGガンダムがエポックであったと言い切って憚らないのは
もしあの作品が新規需要層を巻き込んでの成功裏に終わらなければ
その後確実にTVガンダムはジリ貧になっていただろうということ。

Gガン後にガンダムWが作られる保証は無かった訳で、
その後のSEED、ダブルオー、オルフェンズといった
地上波放映ガンダムが存在し得たかどうかも現実的には怪しいところ。
Gガン、ウイングを以って進められた海外展開も少なくともあのタイミングではあり得ない。

ガンダムというコンテンツそのものが終焉を迎えたかどうかは断じることは出来ないし
地上波では期待薄でもOVAなどで継続されることはあったかもしれない。
しかし、OVAや劇場版といった作品は観たいという積極的な意思が無ければ
接触機会そのものが希薄となる。
好きな人のための新作で市場を広げていくことを望むのは難しい。
そうした環境下ではオワコンと見做される状態になったろうことは否定できない。

仮定の話ならSD武者頑駄無を地上波で…といった可能性も無いでは無かったかもしれないが
それでガンダムに完全に決別してしまう人も少なくは無かったろう。

商品的にもGガンダムでターゲットのセグメントを
自分自身、部内、流通ともに認識せざるを得なかったからマスターグレードは生まれた訳で、
商品戦略がそれまで通りに行われていればMG、PGといったブランドは生まれなかった可能性もある。

もしGガンという作品が無かったら…
更に言えば東方不敗登場後の盛り上がりが無かったら…
Gガンをガンダムとして認める認めないというマインドは今も一部に残っているようだが
機動武闘伝Gガンダムがガンダム・ガンプラ史に於ける中興の祖であったことは間違いない。

記録本やWebサイトなどに掲出されているスタッフリストを見ると確かに錚々たる名前が連なっている。
結果を知る人からすると失敗の余地は無いように思われるだろう。
しかし、当時関わった人たちの心情はデータ化できない訳で
ガンダムにとどめを刺すことになるかもしれないというリスクを背負いながら現実に動いていた現場に
間接的ではあるもののオンタイムで触れることが出来たという経験は実に得難いものだったと思える。

というようなことを自分などは振り返るにつれ思いを強くするのである。

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2017年5月31日 (水)

ライブ感と手軽さ・気軽さ

夏にG-BaseTokyoがオープン予定ということで
SNSで実演系イベントに関する振りを入れさせてもらった。
今だ全容をお伝えできないG-BaseTokyoに興味・関心を持ってもらう
というゲスい思惑も込々だったのだが、
概ね好意的に受け取って戴けている様子。

ロケーション的に行くのは難しいというご意見も勿論あり
実演系イベントに限らず配信というのも実際考えていたりはする。

ただ、G-BaseTokyoのコンテンツを企画していく中で
配信に関しては少し引っかかるところも正直ある。

有難がって見れ…などという不遜なことは夢にも思わないが
その場の空気に触れることで
思い入れを深め、感情移入が促されるという作用が生じ得る。
身近に感じてもらい機会あればいずれお台場に行ってみたい…
と思ってもらえるならば配信でG-BaseTokyoの諸々を広めていくことは
非常に有効なのだけれど、
配信で見たからわざわざ行かなくてもいいや…となると
むしろ逆効果にもなり得る。
気軽さ・手軽さは時として消費スピードを加速させ陳腐化を促す。

プラモ趣味を広めたい気持ちと陳腐化を恐れる気持ち。
その間が現実的な落としどころではあるんだろうなぁ。

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2017年5月29日 (月)

カッター3種


カワグチがカッターを使用する時に気にするポイントは
「切れ味」「耐久性」「取り回しの良さ」ということになるのだが
ここ1ヶ月ほどの間に3種のナイフがお道具箱の中に加わった。

20170529


■ NTカッター BD-2000(黒刃)
デザインナイフ用のBD-2000は自分で刃を折って使うタイプで
近年カワグチが頻度高めで使用している30度刃用のホルダーでも使え
切れ味が良く、切り口もきれいで細かい作業を行う際には絶大。
但し、切れ味の低下は早いようなので30度刃用ホルダーで
カッターナイフとして使用するよりも
本来のデザインナイフとして使用した方が良さそうに思える。
因みにこの替え刃は某プロモデラー氏のお薦めの言と併せ譲り受けたもの。

■ 3M Scotch チタンコートカッターPRO S型 内装用
替え刃にチタン合金コートを施すことで刃先の摩耗を防ぎ
耐久性を高めているとのことで業務用カッターとして販売されている。
刃加工も一般の替え刃よりも鋭角刃加工されているそうで
切れ味も良くなっているそうで、プラスチックの加工に使用した場合
切れ味、耐久性がどれくらい保てるのかは現在実地にて試験中。
3Mの中の人から使ってみて…とサンプルとして頂戴した。

■ 貝印 職専目透しカッター SS-110
東急ハンズ新宿店の工具フロアで見かけた刃幅6mmというスリムなカッターで
細かい作業を行う際の取り回しに良さげなスリムタイプ。
やや華奢なホルダーに強度的な不安は残るが
パワーカットするのであれば他を使用するので多分問題は無いはず。
切れ味は一般のカッターナイフと同等な印象を受ける。

というような具合で新たに使い始めたカッター3種だが
それぞれ自分の手への馴染み具合の相性というのもあるので
用途で使い分けしながら今しばらく使用感を試して(確認して)みたい。

しかし、新しいツールを手にすると心躍るのは男のサガなんだろうか。

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日本の始まりの物語

劇団歴史新大陸 第十回本公演「古事記-日本の始まりの物語-」を拝見した。

古事記という一大叙事詩を舞台演劇としてどのように観せてくれるのか、
というのは非常に興味深いところだった。
本日樂日を迎えられたということで書いてしまうと
イザナギとイザナミの国つくりから三貴神の誕生までは
ナレーションにてダイジェストが語られ、アマテラスの岩戸隠れから舞台は始まる。
その後、スサノオの高天原追放、クシナダヒメとの出会い、八岐大蛇退治、
世代が進みオオナムジと因幡の白兎、スセリビメとの駆け落ち、
オオクニヌシの国造り、国譲りを巡る高天原と中つ国の対立、国譲り
そして天孫ニニギの中つ国への降臨までが演じられた。

コンパクトにまとめられた「日本の始まりの物語」は長大な話を
非常にうまくまとめた舞台だったと驚きを感じた。

エピソードだけでも数本分の作劇にに耐え得る内容を2時間余に圧縮する訳で
その点からするとスサノオが八岐大蛇を退治するまでの流れはやや駆け足に思われ
観る側もストーリーを追いかけるのに精一杯となり
各神々への感情移入を促す個性の見え方はやや希薄な印象を受けた。
高天原で乱暴狼藉を働くスサノオのエピソードは語りの中で消化されたためか
荒ぶる神としてのスサノオの存在感がやや弱く感じられたというのも正直な印象。

しかし、因幡の白兎の個性が強く立っていて
以後のオオナムジを中心に動いていくストーリーはドラマチックではある。
オオナムジとスセリビメが出雲に向け根の国を後にするくだりは実に印象的で
スセリの父神である愛すべき乱暴者スサノオの父性は愛おしく感じられる。

理想の国造りを目指すオオナムジ改めオオクニヌシだが
優し過ぎるがゆえにやや優柔不断にも思えるオオクニヌシの姿には
自分などは三國志演義の劉備の姿が重なってしまう。
劉備の蜀は劉備没後に徐々に国力は衰え、やがて滅ぶことになるのだが
出雲ではオオクニヌシが2人の息子に治世を任せていたところに
高天原から国譲りを迫られ結果的には屈することになる。

流血の事態を避けたい最高神アマテラスの懊悩は人間的で
演じる鳳恵弥さんの凛とした立ち居振る舞いと
コミカルに表現されるアマテラスのギャップがいい塩梅で
人間味溢れるアマテラスとしてキャスティングの妙が感じられた。
全体に音響が強く感じられ台詞と被ると聞き取りにくい箇所もあったが
恵弥さんの声の張りは強く、その辺りもアマテラス然としていたように思えた。


舞台を見終えて断片的に記憶していた古事記のエピソードが
神々の名前と一体となり消化できたような気がする。
観てよかった…という思いと共に、
改めて「古事記」を紐解いてみたいとも思うが、
「古事記」というとお勉強的な響きがあり腰が引けてしまう向きもあるやに思う。
しかし、語られる話や登場する神々は実に人間臭く、
ギリシャ神話と神々に見られる人間臭さとそれほど変わらないようにも思える。
思う以上に敷居は低いのではなかろうか。

天皇陛下の後継に関する話題が様々に言われる昨今、
皇室の系図を辿っていけば古事記の世界に行き着く訳で
万世一系という考え方には異論もあろうが、学術的な考証・検証とは別に
祖神である天照大御神から邇邇芸命の天孫降臨を経て
神武天皇より今に至る皇室の存在は日本人の精神形成の根底に根付くものであり
皇室の話題を耳にした時に太古の神々にまで思いを馳せる…
というのは全然アリだと思う。

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2017年4月 8日 (土)

命名;ガンダムバルバトスアサルト

バンダイホビーサイトで先日告知された
「ガンプラカスタマイズサーキット」
比較的簡単なミキシングベースでのカスタマイズというお題で製作した
作例の解説も今日掲出された。

とりあえず作ってみよう的な解説なので
比較的簡便な製作テクニックをいくつか提示させていただいたのだが
実際の製作に関しては多少こだわった部分もある。
あの頁であまり込み入ったことを記すことで
なんとなく敷居が高い…と思われては逆効果なので
あっさり気味に構成したのだけれど
ここではどんなことを考えながら作ったのかという辺りにも触れてみたい。

20170407a

最近ガンプラはじめました、という方でも出来そうなものということで
ルプスとバエルをミックスして"僕の最強ガンダムを…"
というのは発注を受けて打ち合わせしている段階でほぼイメージ出来た。
バルバトスにバエルのスラスターウイングを背負わせることで
ビジュアル的なキャッチーさはアピールできる。

バルバトスに関してはルプスレクスだとカリカチュアライズ加減が強く
個性が強すぎるように思えたのでルプスをベースにした。

バエルもルプスもフレームは金型を共用しているので
ブロック単位でのコンバートは容易、
両機とも白が基調になっているので無塗装で仕上げるにしても
ミックス後に違和感が生じないだろうということで
選択肢的にはバエル一択で決めた。

構成的には頭・ボディ・肩・足がルプス、
腕・脚・バックパック周りにバエルを用いている。

あくまでもバルバトスとして見せたい気分だったので
一見してルプスであることを感じさせる肩と爪先の赤は絶対に残す、
というのは今回のこだわりどころでもある。

バルバトスの脚部ふくらはぎは特徴的なデザインで仕上げられているので
この特徴を消し、頭部、肩・足の赤にバルバトスイメージを集約させる事を考え
バエルの脚を持ってきたが、バルバトス風味はこれで少し薄まったものと思う。
スラスター一体の腰サイドアーマーは
背部のスラスターウイングと併せるとやや煩雑に見えるように思えたので
バエルのシンプルなサイドアーマーを使用。

スラスターウイングを付けたことで空戦機能を備えた機体と思われがちだが
バルバトスのイメージとして強烈な地上戦にこだわりたい気分はあった。
機能的には瞬間的に突進力を高めるためのスラスターなのじゃ!
というのが作っている時の正直な気分。

メイスでどつく系戦闘スタイルが印象的なバルバトスだけに
装備としてメイスは外せないところ。
無印バルバトスがロングバレルの火器を持つ姿というのも
かなりハマって見えたので今回はMSオプションセット7から
大型レールガンを持ってきて持たせている。

今回塗装は行わず、
スミ入れシャープ@クレオスでパーツ表面にダメージや汚れを入れることで
全身傷だらけイメージのあるオルフェンズ世界を表現している。

ダメージ表現を行う際に刃物でパーツを傷つけるというのは
多くの人が行っている訳だが、1/144というスケールを意識すると
切り傷などは実際に傷を付けるまでも無く
シャープペンで描き込むだけでも十分それらしく見えるのではないか…
と思う訳です。

20170407b_2

シャープペン汚しが過ぎるように思いましたが、
スラスターウイングを広げ、全身が収まるカットを撮る時には
どうしても引き気味のアングルになりあまり目立たなくなるはずなので
地上戦ゆえの足回りのダメージ・汚しは過度に、
バストアップでも撮るであろう上半身は押さえめな描き込みを意識した。

黒鉛で描いたもの、触っているうちに剥げてくるのは避けられないため
定着させるためにプレミアムトップコート <つや消し> スプレー@クレオス
を吹きつけているが、つや消しの加減もソフトな感じでなかなか良い。
しかも水性なのでこれから訪れる梅雨の季節でも
カブリを警戒する必要が無いというのは実にありがたい。

20170407c

ザックリこんなことを考えながら仕上げたのがこの機体だったりするのです。

Fun to build! カスタマイズ講座 

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2017年4月 5日 (水)

ゲート跡を消す作業

模型教室的なイベントをやっていると様々な場面に遭遇するが
割りとよく見かけるのがゲート跡を整形する際に
親の仇を討つが如く
粗目の紙ヤスリをパーツ表面でいつまでも擦っている子の姿。

20170405

ゲートカットする際にパーツに近いところまで追い込んでおけば
ゲート跡をヤスリで均す作業は数度ヤスれば実はほぼ終わっている。

その後の整形作業はゲート跡を均す作業ではなく
最初にヤスった際に傷付けたパーツの傷を消す作業な訳で
厳密には目的が違っている訳です。

念には念を入れてという気持ちはわかるし
自分なども経験があるので笑えないのだけれど
いつまでも粗目のヤスリで擦っていると
その後の傷を消す作業の手間が増えるだけ。

ゲート跡の突起が無くなったらとっとと傷消し作業に移った方が良い訳です。

自分が普段やっている作業も目的と行為を認識すると
案外省けたり効率よく作業を済ませることが出来る訳で
些細なことでも1パーツあたり2~3箇所あるゲート×パーツ数ぶん
作業はある訳ですからHGクラスならいざ知らず
MGだのPGだのを作るとなったら効率よく作業を進めた方が
労力も根気も随分軽減されるんではないかと思う訳です。

お台場GFTの営業が終了し、
夏を目標に "Gundam Base Tokyo" がオープンする予定だが
カワグチ的にもG-Base Tokyoに一枚噛んでいる訳で
Expoつくろう部屋でやってたようなことも時々やることになると思うのだけど
出来ればHow-To嫌いのカワグチがお伝えするのは
こういうことになるんではないかと思うのだね…。

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2017年3月31日 (金)

完成品像を思い描くということ

プラモデルを作る時に
どんなふうに作るか(完成形イメージ)というのを決めて自分などは作る訳ですが、
そうした段取りというか手順がわからないとおっしゃる方が案外いらっしゃる。
俺的には、わからないと言われることがわからなかったのだけれど、
よくよく考えたらスケールモデル経験のない方はそうなのかもしれないと理解した。

スケールモデルの場合、
塗装図を見て、或いは資料を紐解いて
最終的に完成させる姿を決めてから作り始める。

四号戦車ならどこで使われた車体にするのか決めないと
装備も変わるし塗装色が決められない。

戦艦大和なら竣工時にするか終焉時にするかを決めないと
武装・装備が変わってくる。

零戦なら艦上機にするのか陸上基地配備機にするのか決めないと
仕上げも変わってくる。

部隊マークや車体・機体番号も付随して予め決めることになる。

その他諸々パーツの選択も予め決めておく必要がある。

こうしたことは軍用モチーフに限ったことではなく
F1マシーンならいつのどこのサーキットを走った車体かを決めないと
スポンサーロゴなども変わってくる。

スケールモデル経験者はプラモを作るという行為の中に
完成形を想像するというのは無条件で組み込まれている(多分)。
のだけれど、ガンプラを普通に作る場合、必ずしもそうした工程は必要無い。

以前DHM誌でRGガンダムやMGゲルググを使って
時期によって仕上げのアプローチは変わるんだぜ的な記事を上げてもらったが
その前段となる完成像を思い描くという段取りをセットで訴えないと
ピンとこない人も多かったのかもしれぬ。

模型趣味の普及を生業とする身の上、
まだまだ枯れて黄昏る暇は無さそうである。

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